ブックガイド(118)「旗師・冬狐堂四 瑠璃の契り」(北森鴻)

シリーズ最終巻

旗師としての命ともいえる眼に飛蚊症が出始めた宇佐美陶子。今回は、彼女のもとに持ち込まれた怪しいものから事件が始まる。
安定の面白さ。
以下の四話が収録されている。
「倣雛心中」 いわくつきの呪われた和人形
「苦い狐」 若死にした同期生の描いた洋画
「瑠璃の契り」 瑠璃ガラスの切子椀
「黒髪のクピド」 生き人形と思しきビスクドール
出会ったモノだけで、ぞくぞくしてくる。もの言わぬモノから、ここまでドラマが紡がれる巧さに魅了され、同時にもうこのシリーズの新作は読めないのが心残りだ。

このシリーズ、本気でどこかドラマ化しないものかな。是非、観たい。

旗師・冬狐堂四 瑠璃の契り


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