映画レビュー(100)「コカイン・ベア」(2023年)

 事実に基づくストーリー(based on true story)て、本当かよと思ったら、実際に1985年にアメリカ合衆国ジョージア州でアメリカクロクマが麻薬密売業者が投棄した大量のコカインを摂取し、薬物の過剰摂取により死亡した事件をモチーフにしているという。
 舞台は1985年、麻薬密輸人のアンドリュー・C・ソーントン2世は、自身の飛行機からコカインの入ったダッフルバッグを持ってパラシュートで飛び降りようとするが、ドアフレームに頭をぶつけて意識を失いそのまま落下死する。このシーンで、これはコメディだよと宣言している。
 彼の死体はテネシー州ノックスビルで発見され、死体の身元を密輸人ソーントンであると特定した警察は、同様にコカインも近くに落下していると推測するが、発見できない。一方、チャッタフーチー・オコニー国立森林公園では、アメリカグマがコカインを食べて非常に攻撃的になり、ハイキング中の男女に襲いかかる。
 動物ホラーの定石に乗って、登場するキャラクターたちがこの熊に翻弄されるわけだが、これが手際よくしかもうまく描かれている。最後までハラハラしながら引っ張られた。でも死ぬ連中は悪い奴だし、嫌な奴。憎めない奴や子供たちはちゃんと生き残るのもお約束で安心して観られる(苦笑)
 コカインでラリっちゃうわけで、熊もある意味犠牲者だね。実際の事件ではコカイン・ベアは剥製になっちゃったそう。
コカイン・ベア

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