映画レビュー(93)「ストレンジ・ネイチャー」(2024)

プライムビデオで視聴。

 ミネソタ州などで大量の奇形のカエルが発見された実話を基に創作された、と銘打たれているけど、実質はB級ホラー作品。面白く拝見した。
 公害の原因企業たる農薬会社と、その税収に負うところ大な自治体に広がる謎の汚染らしき現象。犬などを経て人間の出生異常まで起きだす。無知や迷信が生む差別意識や暴力など、話の構図は公害問題に揺れる1970年代もかくや、という旧さ。1979年のジョン・フランケンハイマー監督作「プロフェシー/恐怖の予言」である。この作品のネイティブアメリカンの役を今回は障碍者が負っているという構図。
 中盤までの物語で、ラストのオチも読めてしまった俺、いやしくも創作者のはしくれだもんなと苦笑い。
 この作品での、障碍者や弱者への目線は、さすがに21世紀の同時代性があり、これは70年代ではないなと思った。
ストレンジ・ネイチャー


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