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【ワクチン接種】現状報告。看護師も接種者も、備えて臨もう。

5月半ばから7月半ばまで要請が続いて、お店は休業しました。その間ワクチン接種会場で看護師として働いてきました。

【接種会場の概要】
・集団接種会場
・5月半ば高齢者枠から始まった会場
・半日で800人程多いときは850人以上来場
・毎日実施
・常勤常駐スタッフは
    自治体職員と運営会社の責任者
・看護師は派遣看護師のみ
・運営はバイトスタッフ、学生も多い
・使用ワクチンはファイザー社製

#ファイザーワクチンの扱い辛さ

 ファイザー社のワクチンは冷凍保存されていて使用時解凍、生理食塩水で希釈をして使用する。ニュースでワクチンロスの報道が過熱していたので、溶解を失敗して廃棄にならないか、雰囲気がピリピリする時も。看護師が溶解希釈し注射器への充填するまで行う。ファイザー社のワクチンは1回0.3ミリリットルを筋肉注射するが、元々ファイザー社の取説では“1バイアルからは5回分”とされていたが、日本では6回分取れるという通知があり6回分採取するようになった。計算上は生理食塩水1.8ミリリットルを入れ
6回分を吸い上げる、1回分は0.3ミリリットル。ちょうど6回分しかない💦
インフルエンザワクチンの様に少し余るように出来ている製品が多いなか、このファイザーのワクチンはギリギリで余らないため、慎重になった。

薬液は、懸濁液(濁った薬液)で気泡が出来やすい、小さなバイアルでの作業は内部の圧力の関係もあってやりにくく、更に慎重な作業が求められた。
モデルナもやってる看護師が言うにはモデルナは溶解を必要としないので、プレッシャーが少なく短時間での準備が可能らしい。今は溶解担当の方を専従で雇っている自治体も有るらしく、そうなると、ずいぶん助かると思う。

#看護師は派遣看護師ばかり

派遣会社を経由して看護師が働きに来ていた。常勤は居ない。現役看護師も居るが、『潜在看護師』や、前職場を退職し、無職を楽しんでいる若い看護師が多い。シフトには週一回ペースの人も居れば毎日入れる人もいて、それぞれ。私は、6月は週5~6回は入っていた。
お互いの名前も知らないし、経験値も年齢も分からない。注射が出来ない人も居た。先輩(先にこの仕事に入ってる人)たちが働きかけサポートするけれど、それでも注射に入れない、入りたくない看護師も居るので、注射以外のポジションに就いてもらうケースもあった。筋肉注射の方法も昔とは変わっているので、コロナワクチン専用のYoutubeを視聴し、業務に就くよう派遣会社より指示があった。

#集団接種会場での看護師のポジション

注)自治体ごとやり方が異なります。
私の行った自治体での話です。
看護師が注射をしない自治体も多いですので、この限りではありません。

①予診相談 
 医者の問診前に相談しておきたい事がある、
 予診表の基礎疾患や投薬項目の不備があった
 場合の聴取、相談対応をする看護師

②接種 
 ワクチンを注射する1つの個室に
 看護師2名体制

③経過観察
 エリアで体調不良者がいないか監視し、
 体調不良者の対応をする看護師
 程度に応じて医師と連携し対応する
 症状によっては救急搬送を手配する


#予診表は自己申告、ゆえに漏れ多し

 予診表はワクチン接種を受ける前に、基礎疾患や服薬の有無、既往症、痙攣の既往や妊娠の有無などを事前に自分で書いてもらう用紙になっている。一般的にワクチン接種前に記載してもらうようになっている。その用紙を見ながら医師が問診を行い、接種の可否を判断する。あくまでも“簡易的な”内容。会場では、記載漏れの確認はされるが、記載漏れが無い場合は自己申告されたものみなされて、行程は進んでいく。かかりつけ医でもないので、接種者の情報は予診表や申し出が無い限り分からない。なので、接種の段階になってアレルギーが有ったり、基礎疾患や手術歴、病気の相談など、話し始める来場者が居たり、ご自身で病気を把握してない人も居るが、ワクチン接種においては、そこは自己責任の範囲になってくる。医師も若い現役医師から年老いた医師まで、幅広く、若干不安を感じることもあった。


#重篤な副反応を目撃したか

※これはあくまでも私が業務についた会場で私が把握出来た範囲の内容です。


明らかなアナフィラキシー、迷走神経反射が起きたという事実は把握していない。会場では15分、30分の経過観察待機となっているので、それ以降、帰宅後の経過は分からない。
日に多い時で2、3件の、主訴、何らかの症状の申し出があるが、「動悸がしてきた」「血圧が上がった感じがする」「息がきつい」といった内容。静養後自宅に帰って頂いている。高齢者の場合は歩行中の転倒や、広い会場内の移動による疲労から、歩行が困難になる方が居た。特に歩行器やバギー使用者に多く見られた。
また、絶食や水分摂取を控えて備えて来られる方が稀に居て、接種後緊張が溶けて、急に倦怠感やめまいなどを訴える方が居た。ワクチン接種前は食事も水分も普段通りとって良いことになっている。食事との関係性はない。
また集団接種会場では、頓服薬の処方が出来ない、お渡しもしていない。頭痛や発熱などの副反応があった場合に備えて、事前に薬を準備しておいた方が良い。


#自身のワクチン接種について

ファイザー社製のワクチンを左肩に受けた。
【1回目】 打った直後に頭痛が軽度に。その後、腕が上がらなくなって衣服の脱着が困難になった。2日後には消失してスッキリしていた。
【2回目】 37度の微熱、刺した所の痛みが3日ほど続いた。患部の異常は無かった。

1回目の接種から約2ヶ月、2回目も終えて1ヶ月経過はするが、その後も体調変化はなく通常通りの生活が送れている。

【まとめ】
①水分補給の準備をしておく
    ・接種日も飲食は普段通り可能
 ・夏季を迎え熱中症などに備える
 ・会場にも水分飲料を持参する

②予診表はしっかり確認、記載を
 ・基礎疾患、既往症をまとめておく
 ・かかりつけ医と接種の話をあらかじめ
  しておく
 ・薬手帳を持参する

緊張や副反応へに備えておく
 ・緊張や不安が症状を起こしてしまうことも
 ・接種後気分不良に備えて、
  ゆったりした服装で来る
 ・水分補給や休息をして臨む
 ・仕事がある人は翌日は休暇にしておく
 ・服用慣れた薬や解熱鎮痛剤を準備しておく
 ・集団接種会場が不安な人は、
  かかりつけや病院で接種することも
  検討する

最後に、、、

世界的に進んでいるワクチン接種ですが、
不安な方も多いと思います。自由意思で決められることだとも私も思っています。一方で、自由度が下がってしまった生活が少しでも明るく活発な方へ向かうことを願ってもいます。ワクチンの普及は、飲食店を始めダメージを受けた業界や日本の経済の回復のための秘策だと言われています。誤った情報が飛び交い、不安をあおられることよりも、自身が納得できる情報を得て、判断できると良いなと思います。
 当店は、楽しい時間を共有してやってきました。これからも、明るい笑顔で、お互いが健やかで過ごせることを願いながら、博多okatteふじコで、どんなお客様も、お待ちしたいと思います。今回の記事が、誰かの不安解消や謎の解決になれば、幸いです。



2020年コロナ禍に開業した看護師です。ワクワクが止まりません。Withコロナはまだ続きますが、継続していけますように応援お待ちしております。