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なぜ稲は直播きではなく、田植えをするのだろうか?

先日、買ってきたお米が美味しいお米で気に入ってます。
北海道産の「えみまる」という名前で、粒が大きくて、粘りもいい感じ。

調べてみたら、けっこう期待の品種らしい。
味もさることながら、最大の特徴は、
田植えをしない直播きで、エネルギー消費やCO2の削減もできるほか、人手不足の農業を救う」
のだとか。

あれ? そもそもどうして田植えをするんだっけ?

実は昔からちょっと疑問でした。わざわざ別のところで種籾を発芽させ、それを田に持ってきて植え直す。

知ってる人は当然に知ってると思いますが、気になって調べたのでまとめ。

・田植えは雑草対策!

調べてみると、最大の理由は雑草への対処だそうです。

田んぼに水を張って、種籾を直播きすると、そこから稲と雑草の種が同時に
「よ~いどん!」
するわけです。
同じ条件なら、勝負は平等か、雑草がやや有利。

そこで苗の田植え。
何も生えていない田んぼに、ある程度育った苗を植える。
種から発芽する雑草に比べて、圧倒的に有利なところから勝負を始められるので、育てやすいというわけ。

その他、苗の間隔をコントロールできることで、日照の問題とか、管理が簡単だというのもあったと思います。

今は、田んぼでも除草剤を使うのが普通になったので、昔に比べれば雑草の対処は楽になったと言えます。

そうして、直播きが多く行われるようになったのでしょう。

・農薬なしの直播栽培の方法

実は、直播き栽培そのものは、昔から行っている人がいました。
有名どころは、「わら一本の革命」という本で有名な福岡正信です。

自然農法の指導者として知られており「わら一本の革命」では、「米麦連続不耕起直播き」という農法を提唱しています。
自然の力を活かすことで、手間を掛けること無く無農薬・化学肥料不使用で農業ができる、という内容でした。

学生時代に「わら一本」を読みまして、これはスゴイのでは? と思い、つづけて入門書も読んでみたのですが…。
蒔き方から、時期から、水の管理まで、びっくりするほど細かいノウハウが書かれています。

手間を掛けないどころか、細心の注意を払った管理によって、無農薬での栽培が可能になるという方法でした。
やっぱり、うまい話はないものです。

最近、二宮尊徳の本を読んで、
「天地自然の力は雑草と米を区別しないので、自然に逆らう人の力が必要」という下りで、この本のことを思い出した次第です。



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