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骨盤は、蝶のように羽ばたく

足の動かし方を考えるときに、忘れてはならないのが骨盤です。
骨盤は、ねじったり開閉したりと、いろんな事ができる骨なのです。

・骨盤は3つの骨でできている

図のように、骨盤は中央の仙骨と、両側の寛骨の3つが集まってできています(このうち、寛骨は腸骨、恥骨、坐骨の3つがくっついて一つの骨になったもの)。

その継ぎ目は3つ。
まずは前方の一つ。下腹部の骨の出っ張り、恥骨結合です。
ここは軟骨でできていて、その弾力によってわずかに動きます。

そして後方に2つ、仙腸関節。
脊椎の下端である仙骨と、足につながる左右の寛骨の継ぎ目です。
こちらは関節になっていて、わずか数ミリですが、動きます。

・骨盤は蝶のように羽ばたく

上半身の体重は、仙骨に集中しています。
足の骨は左右の寛骨の下。
歩行すると、上半身が上下するのに合わせて、骨盤の継ぎ目が運動します。左右の寛骨が開いたり閉じたり、蝶が羽ばたくように動くのです。

恥骨結合は省略

これは、骨盤の機能から考えると歩行やジャンプなどで地面から伝わってくるショックを吸収するためだと考えられます。
人間の身体はいくつもの衝撃吸収機構がついています。

一番下は足のアーチ、骨盤の羽ばたき、背骨のカーブ。
こうした部分の動きによって、歩行しても頭に響くことなく運動することができているのです。

・仙腸関節が動かなくなると

ところがこの仙腸関節、ときどき動きが悪くなりやすいことでも知られています。
骨盤周りの靭帯が固くなって動きが止まったり、足の筋肉が固くなって動けなかったり、まれに関節がズレて止まることもあります。

両方が引っかかると、衝撃を吸収しきれなかったりしますし、片側だけのときには図のように、歩くたびに仙骨に横向きの力がかかります。
これ、左右の筋肉の緊張差ができて、腰痛などに繋がりやすいです。

こんなとき、仙腸関節の動きを調整するのもリリースの仕事の一つ。
左右差のある腰痛や不調のときは、仙腸関節がうまく動いているか、気にしてみるのもいいかもしれません。

・次回

仙腸関節の動きは、運動するときの可動性にも影響します。
次回はその話を。

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