自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話についての不定期投稿。
ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
・抄訳
・感想
「太陽は、誰でも平等に照らす」という言葉があります。
一般的には「太陽は分け隔てしない、偉大だ」という文脈で使われることが多いのですが、うがって考えると、日焼けで肌が痛い人も、熱中症で倒れそうな人も、平等に照らすのが太陽です。
尊徳のいう天理自然は、偉大な力ですが、良くも悪くも別け隔てしない。
人が望む結果を手に入れたいなら、天理に頼りつつも、必要なところは人道で管理しなければならないと考える尊徳はリアリストです。
その一方で「努力は必ず報われる」とも考えているフシがありますね。
法則を知り、きちんと働けば結果は必ず出るとも言っています。
尊徳の死後、十数年で時代は明治。
「天は自ら助くるものを助く」の「自助論」(西国立志編)や、福沢諭吉の「学問のすすめ」がベストセラーになります。
明治時代、努力次第で誰でも立身できるという思想の流行には、尊徳の働きも一役買っているのかもしれません。
・原文