ツーリングエッセイ 其の6 小豆島

*はじめに
バイクツーリングに凝っていたころの
思い出です。当時を思い出して書きました。
間違っているところがあっても、ご容赦を。

瀬戸内海に浮かぶ島々を結ぶ、
「しまなみ海道」という道が出来た頃の
お話しです。

あまりアンテナが高くない僕でも、
行ってみたいと思ったので、
当時「しまなみ海道」は魅力的だった
のだと思います。

小豆島は、「しまなみ海道」に行く途中で
わざわざ寄ってみたいと思った場所です。
ここはキャンプ場でテント泊しました。

小豆島といえば、「二十四の瞳」です。
壷井栄の小説で昔の教科書にも載ったこと
があると思います。
(僕は本は読んだことはありません)

映画化やドラマ化もされていて、
僕が見たのは田中裕子版だったか。
田中裕子が主演をしたときの映画セットが
映画村として展示されています。

小豆島では、
ちょっとした出来事がありました。

今回は、この小豆島のお話し。

小豆島に寄りたいと思ったのは、
たぶん、二十四の瞳映画村があると知った
からだろう。

「二十四の瞳」がそんなに好きなのかと
いうと、そうではないけれど、ツーリング
に行くと、映画村のような場所は魅力的
なのだ。

北海道にいったときも、
「幸せの黄色いハンカチ」の映画セットが
残る場所に行った覚えがある。

話しは逸れるが、確か近くに「幸福駅」
という廃駅があって、そこにもわざわざ寄った
記憶がある。当時の流行りでした。
「幸福駅」から「愛国駅」行きの切符が
観光用に販売されていて、もちろん僕も
買いました。
一緒に愛国駅にいく相手もいないのに。

さて、小豆島。
高松港からフェリーで小豆島にいく。

小豆島に着いた日は、
とても晴れていたので、キャンプ場で
テント泊と決めていた。

どこのキャンプ場にしたのかは
覚えていないが、
二十四の瞳映画村の近くだと思う。

テント泊するときは、大抵、晩御飯を
作るから食材を事前に高松あたりで
買っていただろう。

キャンプ場に着いて、テントを設営した
のち、映画村に向かう。
荷物は重いので、貴重品以外はテントの
中に置いておく。

映画村は映画のセットがあり、なつかしい
雰囲気が漂っている。
映画村の教室の一室で、「二十四の瞳」の
映画を流していて、僕はそれに見入って
しまった。
結局、最後まで見てしまったと思う。

少し、暗くなり始めた時間にキャンプ場に
戻ると、僕のテントの様子がおかしい。

あたりにモノが散乱しているのだ。
よく見ると、僕が買い物した食材だった。

いつも通りキャンプ場には人はなく、
今日も僕だけだったから、
動物に荒らされたのだろう。

僕はがっかりして、
散乱したモノを片づける。

その晩は肉料理をしようと思っていたから、
豚のひれ肉を買っていた。

けれど、その肉を食べようとした形跡が
あって、もう使えない。
無くなったものもある。

このままでは、晩御飯にならないから、
慌てて、買い物に行った。
その晩、何を食べたかは覚えてない。

動物が辺りをうろついているから少し怖い。
その日は、お酒でごまかして寝た。

北海道だったら、熊に襲われるとこだ。
食材の扱いは慎重にしないと危険だ。

こんな僕だけど、
あちこちツーリングをして、
テント泊もたくさんしたけれど、
動物に荒らされたのは、この一回だけだ。

テントに戻った時に、モノが散乱していた
衝撃が今でも忘れられない。

翌朝、フェリーで高松に戻り、
瀬戸大橋経由で岡山の倉敷へ。

広島の尾道経由で、目的だった
しまなみ海道を通って、
四国の松山にある道後温泉を目指した。

次回は道後温泉です。

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