結論から言ってしまえば、作中にずっと没入できるほどの力量を持った演者であれば誰でも構わないし、キャストはエンドロールで初めて知る方が作品に集中できると考えている。でも、作中の世界から現実に引き戻されてしまうくらいに演者の演技力が不足していて、キャラクターというよりタレントや芸能人ら自体が喋っている光景が頭の中に浮かんでしまうようなら作品としては失敗だ、という判断を個人的にするようにしている。

これは、よく話題作りのために事前にそういった宣伝を兼ねたニュースやＣＭを流すことが原因であって、そこには次のメリットとデメリットがある。テレビの影響力はインターネットが普及した現在でも大きく、テレビモニターを通してタレントを使うことでたくさんの人に作品を宣伝できる。しかしその反面、冒頭で述べたように観賞する人が演者が前に出過ぎて作品に集中できなくするリスクを伴っている（私のように神経質にそこまで気にする人に限るけれども、作品の完成度を重視しない人なら「まぁ、いいっか」って感じで許せますね）。

なので、特定の演者が目当てだという理由でも無ければ、作品を楽しむことにおいて演者の情報は事前に知らない方が良いという見方をしている。見終わった後に知って「へぇ～、あの人がやってたなんて全然気づかなかったわ！」となる方が意外性から来る高評価につながる。そういう意味では、演者は重要なパーツだけれど、宣伝には余り起用して欲しくはないと思ったりする (　˘ω˘　)