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2年間のゲーム専門学校生活の中で内定を勝ち取れた要因について考えてみる

はじめに

春、新社会人の季節ですね。
今回は、むかーしむかし、専門学校生だった頃のお話し(2008年頃のお話し)をしてみようかと思います。
自分語りがメインなので、あんまり参考になるお話しじゃないかもです。

自分の場合の入学例

自分は元々、高卒で地元のスーパーに就職して、3~4年ほど働いていたのですが、ある時、専門学校の営業電話を取った事をきっかけとし、小学生の頃の夢であった「ゲームクリエイター」を目指す事にしました。

うちは、そこまで裕福な家庭ではなかったので、入学金は自分で用意して、学費は教育ローンを駆使しました。
4年制の専門学校に行くお金を用意するのは厳しかったので2年制で。

専門学校の環境について

開発環境について

今だと、専門学校によって、ゲームエンジンを使ったり使わなかったりなのでしょうが、当時は、ゲームエンジンもまだ主流ではない時代でした。
そういったものは使わずに、DirectX でゲーム制作していましたね。

開発環境は、専門学校によって違うと思うので、学校選びにおいて、結構重要だと思っています。
Switch 等の市販のゲームハードの開発実機を用いたゲーム制作を経験できる所が良いと思います、モーションキャプチャーを用いた制作ができるとか、よりプロに近い環境で学べる所がよいかと思います。

就職したいゲーム会社が絞れているなら、その会社の「中途」採用ページを確認すると、会社が欲している人材がわかると思うので、その人材に近づけるような学校選びがいいかと思います。

自分が通っていた学校はどうだったかというと、あまりよい開発環境では無かった記憶です。
開発実機を用いた制作ができたわけでもないですし、今では考えられないですが、バージョン管理とかもしないで作ってました、いやーすごいなぁ。

専門学校で大変だった事

専門学校時代に大変だったなと思った事を挙げておきます。

2年制だと就職難易度は上がる

お金もなかったので、2年制の専門学校へ行ったのですが「2年制」という事は、2年目にはもう就職活動をしなくてはいけない、という事なんですね。
早い所では春のうちに、エントリーシート、面接、と進んでいきます。
という事は、提出できる成果物は1年目に作ったものしかない状態で戦わなくてはいけないわけです。
この辺りは、入る前から意識できていたか?というとできてませんでしたね。
これから専門学校へ行く方は、可能であれば、3年制や4年制のほうが良いかと思います。

モチベーションはバラバラ

これは、どこの専門学校でも似たようなものだと思うんですが
ゲームの専門学校に入学する層は様々で、もちろん皆、ゲームが好きだから専門学校へ入学するのだと思いますが「ゲーム会社への就職」に対するモチベーションはバラバラです。

今はゲームエンジンを気軽に触れる時代なので、実際に作ってみてもらえたら分かるかと思うのですが、人に遊んでもらうような、そこそこちゃんとしたゲームを作ろうと思うと、エンジンを使ったとしても、まぁまぁ大変です。

入学当初は皆、モチベーションも高かった事でしょう。
しかし、いざ実際にゲームを作るとなると、当たり前ですけど「勉強」の毎日です。トラブルや壁にぶつかることだってしょっちゅうあります。

そういった中でだんだんと「ゲームを遊ぶのは好きだけど、作るのは楽しくない」となる人も出てくるわけですね。
ただ、チーム制作等を行う際に、こういった人がメンバーにいるとやっかいです。その人の作業が進まず、ゲームが完成しないからです。

これに関しては、ゲームの賞を取っているような専門学校を選ぶことで多少なりとも回避できるかもしれませんね。
自らがそうならないためには、専門学校に入る前に、軽くゲームエンジンを触って、簡単なゲームを作ってみるのがいいかと思います。

内定を勝ち取れた理由

では本題なのですが、内定を勝ち取れた理由としては
運が良かったというのもあると思うんですが
自分の場合は「実務経験」だったのかなと思います。

専門学校2年の頃にゲーム会社に潜り込む

自分は先述の通り、裕福ではなかったため、生活費もバイトをする必要がありました。
どうせバイトをするなら、ゲーム会社でバイトをした方がお金も稼げて一石二鳥、あわよくばそのまま雇ってもらえないだろうか(一石三鳥)、という思惑もあり、専門学校の2年の頃から、ゲーム会社のバイトを探して雇ってもらいました。

自分が通っていた学校は、ゲーム会社のバイト等の理由であれば
単位が免除されるシステムでした。
ですので、学校に話を通して、普通に週5フルタイムでバイトしました。
なので、2年目はほぼほぼ学校行ってないです(学費もったいない…)

経験した事:デバッガー

最初はデバッガーとして働いていました。
とあるIPもののゲームで、漫画原作だったのですが、最初は既刊を全部読んで原作を把握しておいて、と言われました。
「漫画を読んでお金をもらえるなんて素晴らしい!」とか思ってた気がします。

そして、デバッガーとしてバイトしてたのですが
1点意識した点としては、自分はプログラマー志望の学生だったので、バグ報告の際に「おそらくこういった部分が原因かもしれません」といった予想も添えてバグ報告してました。

今時デバッグは、デバッグの専門会社に依頼する事がほぼほぼなんじゃないかと思うので、就職したい会社にデバッガーとして潜り込むのは厳しいかもしれませんね。

経験した事:iPhone アプリ開発

働いてしばらくしたある時、iPhone アプリを作っていたチームのPGの方が、帰国する事になりました。
その抜けた穴を埋めるため、自分に「やってみない?」というお話が来ました。そんなの「やる」と言うに決まってるわけで、学生バイトの身分で iPhone アプリ開発(当時は3GSとかだったと思います)をする事になりました。

規模の小さなアプリをいくつか改修、新規開発したり
時には企業案件で、ツールの開発をしたりしてました。
専門学校ではC++しかやっていなかったのですが、Objective-C や C# 等も使って仕事を進めました。

就職活動

おそらく、そのままバイトとして働き続けても、その会社に就職する事はできたと思うし、のちに会社の人からも「そのつもりだった」と言われたのですが、その会社は、ゲーム以外にもパチンコとか、企業から依頼されてゲームとは関係のないツールやらアプリやらを開発していました。

その時の自分としては、ゲーム開発をガッツリやっている会社に就職したいな、という思いがあったので、バイトを続けながらも、就職活動は行っていました。

結果

結果としては、別のゲーム会社に採用して頂きました。
のちに採用理由を聞いた時に「実務経験があったから」と言われましたね。

自分は優秀ではなかったので、色んな会社を受けていっぱいお祈りされたんですが、ふと今思い返せば、ゲーム会社でアルバイトしてた事を書いてなかった気がします。
書いてなかったというか、バイトを始めたのが専門2年の初期頃で、ESを書くタイミングって春頃には終わっちゃいますよね?
その時には、まだ書ける内容がなかったんだと思います。
採用頂いた会社は、専門2年のかなり終盤の時期に応募したので、履歴書に書いていた気がします。

この経験から得られた知見

とりあえず現場に飛び込もう!

今回の場合は、バイトとしてゲーム会社で働くパターンだったのですが
今はデバッガーも専門の会社に依頼するでしょうし、バイトとして潜りこむのは、今だと難しいかもしれません。

その代わり、インターン制度は今もあるかと思うので、チャンスがあれば飛び込んでみるとよいかと思います。
実際に一緒に働いて、人となりもわかっている人の方が採用する側も安心感がありますし、ゲーム会社ってこんな感じなんだー、というのを知れる機会なので。

より現場に近い環境で作業しよう!

自分の場合は、実際にゲーム会社にバイトとして働く事で、実務経験を積む事ができました。
専門学校の環境と、実際の環境はイコールではないですが
事前に専門学校の下調べを入念に行い、プロの現場に近い環境で学べるといいですね。

お金は大事!(当たり前ですが)

自分は、バイトしながらの専門学校生活だったのですが
やっぱり、学校の勉強やゲーム制作にどっぷり時間を使いたかったな、というのが本音です。
なので、できれば、専門学校に通っている間はバイトしなくてもいいようにお金を貯めておけるとよいですね。

さいごに

今回は、自分の専門学校時代のお話しをしてみました。
ただ闇雲に「ゲーム業界に入りたい!」ではなく、入るためにはどうしたらいいのか?というのを考える事が大事かと思います。

自分の場合は、専門学校も2年制だし、2年の春には就活なので、就活まで実質1年しかない、という状況でした。
そこで、ゲーム会社にバイトとして雇ってもらい、バイトでもいいからゲーム業界を経験して、あわよくばその会社に就職できないか?と行動して、なんとか結果に結びつきました。

先述しましたが、就職したいゲーム会社の中途採用ページに、欲しい人材の条件は記載されていますので、専門学校に行くにしても行かないにしても、その人材に近づくためにできる事を行う事が近道なのかなと思います。

では今回はこのへんで。

もしサポート頂けたら いつか個人開発をする時に使わせて頂きます!