マガジンのカバー画像

モト・営業女子のひとりごと

21
キャリアの前半戦で「営業」を選び、その時感じたこと得たことが、キャリアにも子育てにも大きく役立っている。わたしの経験が今の時代に通じるかはわからないけれど、ちょっとしたヒントや、… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

キャリアの前半で営業を経験することの価値〜用意と卒意

キャリアの前半で営業を経験することの価値〜用意と卒意

茶道の言葉で、主が客を迎える準備を行ない、空間を演出し、客の登場を待つというように、あらかじめ行うことを「用意」という。これは、主のみが主体となる行為だ。

一方、その場の雰囲気に応じてとっさに判断・行動することを「卒意」というそう。こちらは、主と客とがともに「場」を共有し、「場」を一緒に創り上げていく心の在り様を指しており、主だけが主体ではない。

人に仕事を引き継ぐ、というプロセスの中で、何か

もっとみる
打席に立つこと

打席に立つこと

営業の仕事に入社してしばらくした頃、社内で活躍している先輩とわたしは何が違うのか?と考えた。

ほとんど売れない私と、バリバリ売ってる先輩では、当然ながら出している成果に大きすぎる差があった。

でも実は、人間として大きく差があるか?ということを考えたら、あまり差がないような気がしていた。わたしが極端にコミュニケーションが取れないとか、読み書きや計算が全く出来ないとか、スタンスがなってない(毎回ア

もっとみる
「わからない」に遭遇したとき

「わからない」に遭遇したとき

仕事をしていると、「わからない」ことが出てくる。
特に入社して日が浅い場合など。

初めての自己紹介で

わからないことだらけですが、よろしくお願いします

って言う人が必ずいる。新人だからそりゃそうだよね、って思う一方で、これは、私がわからないことがあって何か聞いたとしても怒らないでください、言いましたよっていう自己防衛なのかもしれない、って思う。ちなみにこれってなんの「自己」も「紹介」してない

もっとみる
スポーツなら練習するのになぜ仕事はぶっつけ本番しちゃうのか?

スポーツなら練習するのになぜ仕事はぶっつけ本番しちゃうのか?

初めて運動部に入った時、例えばテニスなら、ラケットの握り方、姿勢、フォームの作り方、目線の持って行き方、などの基本から習う。

最初から試合に出たい、は無理な話
最初は飛んできた球ではなく、目の前で手で軽く球だししてもらい、それを打つ。

できるようになってきたら、コートの向こう側で止まっている人が打った球を打たせてもらう。

ラケットに当てることができたら、次は、面をどこに向けるのか、そして、動

もっとみる
「あなただからお願いしたい」から卒業しよう

「あなただからお願いしたい」から卒業しよう

営業として長年担当してきたエリアを去るとき、多くのクライアントを後輩たちに引き継いだ。

自分が良かれと思ってやってきた仕事が、
クライアントのためになっていないこともある

と気がついたのはこの時だった。

担当変わるなら、取引をやめようかな光栄にも、では全くなくて
残念ながら、そんな言葉をたくさんいただいた。

他のクライアントから、あなたのところの営業担当が
あまり良くないって聞いて。

もっとみる
営業担当替えて、と言われた〜クレームを直接受けることの有り難さ

営業担当替えて、と言われた〜クレームを直接受けることの有り難さ

6年間営業をやってきて、一度だけ「担当替えて」と言われたことがある。

それも、お客様ご本人から、目の前で。

営業4年目、8人チームの営業リーダーをしながら、エリアトップの担当件数と売上を抱えていた。

「ギガプランがおすすめです」オープン情報を得て訪問し、工事中に商談の機会をいただいた。相手は社長で、商談は30分、1回きり。

いちばん高い商品をプレゼンした。スマホでいうなら、「使い放題ギガプ

もっとみる
営業の役割は「売る」だけじゃないよね

営業の役割は「売る」だけじゃないよね

営業に転職した26歳の頃、他社で働く友人に、仕事内容を聞かれたことがあった。

営業ってどんな仕事してるの?

真っ先に浮かぶのは「新規開拓」つまり、新しい顧客に商品やサービスを売ること。次いで、ご発注いただいている顧客の継続的なサポート。(これは分業している会社も多いかもしれない)

なんだけど、他にもあるような…?

営業だけが持つ役割既に取引中のクライアントは、社内でも接点を持つ人がいる場合

もっとみる
オンライン時代のビジネスコミュニケーションについて考えた②

オンライン時代のビジネスコミュニケーションについて考えた②

前半は→こちらから。

「コミュニケーション」とは、意思や思考をお互いに伝達しあう営みのこと。「伝達」伝えて→達する、つまり相手に届かなければ、コミュニケーションは成立しない。

相手に届く「情報=記号」は、ことば、表情、身振り手振り、匂い、息遣い、etc.といった、周辺視野からの情報も含まれる。私たちはその記号に自分なりの意味を付与して、相互に届けようとしている。

周辺視野の変化オンライン化に

もっとみる
オンライン時代のビジネスコミュニケーションについて考えた①

オンライン時代のビジネスコミュニケーションについて考えた①

営業の新人研修でコミュニケーションについて学ぶ時間を作った。「コミュニケーション」とは、意思や思考をお互いに伝達しあう営みをさす。日常なんとなくやっていることだけど、実は社会人になる前に形式だてて教わることはあまりない。

「伝達」すなわち、伝えて→達すること。
相手に届かなければ、コミュニケーションは成立しない。

では相手に何が届くのかといえば、
ことば、という音だけではない。
表情、身振り手

もっとみる
相手に伝わる言葉で話す〜わたしとあの人の「ちょっと」は別物

相手に伝わる言葉で話す〜わたしとあの人の「ちょっと」は別物

営業を始めて3年目、毎月3.4社に新規でご発注いただき、毎月80社近いクライアントを担当することになっていた。

1人のキャパシティには限界がある新規クライアント商談:月10〜15件
既存クライアントサポート:月80件訪問
メンバー同行:週1〜2件
社内ミーティング:リーダー会週1回、チーム会週2回

事業が音を立てて急拡大している時期で、その末端に参加できているのは楽しかったものの、これらを1人

もっとみる
アポイントは、自分と相手の「時間」を使う約束

アポイントは、自分と相手の「時間」を使う約束

飛び込み営業による新規訪問以外に、アポイントを頂いて訪問することも。

どうしても、頂いた時間に遅れてしまうことがわかったら、その瞬間に謝罪を入れて、正確な到着時刻を伝える。1.2分の遅れであっても、交通事情によるものであっても。

ここまではまぁ当たり前。社会人として、アポに遅れない!レベルでの意識だった。

この時間て、お互いの拘束時間だよねある時、14:55頃にクライアントの事務所に伺った。

もっとみる
例え営業トークでも…「守るべきこと」とは

例え営業トークでも…「守るべきこと」とは

飛び込み営業を始めて、2年目。

やるかやらないかは顧客が決めると痛感したのに、またやってしまった。

いつ行っても適当にあしらわれてしまう訪問先。
なんとかアポイントをいただきたい一心で、時間や、話す内容、色々工夫してはいつも撃沈。
次第に「ここは後回しでOK(すぐ受注の見込みなし)」の対象となっていた。

ようやく話せたけれど、見込みは…先方の手があいていて、珍しく10分くらい時間をいただけた

もっとみる
やるかやらないかは顧客が決める

やるかやらないかは顧客が決める

26歳で営業に転職し、飛び込み営業をはじめた。
2年経つ頃には、新規営業をしながら既存の担当クライアントのサポートをする、というデュアル業務になっていた。

営業には「締日」というものがある。
週次や月次サイクルで設定されていて、獲得件数や売上などの指標が置かれている。

締日翌日に鳴った電話この間やっぱり今のタイミングに始めるべき、って提案もらったじゃない。あれ、まだ間に合う?

締切は昨日だ。

もっとみる
営業が「逃げてはいけない」ものとは

営業が「逃げてはいけない」ものとは

飛び込み営業をしていると、何度行っても話を聞いてくれない方は、私たち(もしくは、競合も含む場合も)に良くない印象を持たれていることが多かった。

過去に私たちのサービスそのもの、もしくは、訪問してきた営業と何かあったか。
全く関わったことがないが、何か嫌な印象があるのか。

臆さず、「良くない印象」の具体を教えてもらうことが大事だ。わからなかったら変えようがないから。

とはいえ、新人の頃は、教え

もっとみる