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広告業界の価値を、「感動」を、諦めない。ホールハートは事業承継、事業提携、M&Aの仲介を始めます。

変わりゆく広告業界で、今経営者に求められていること

株式会社ホールハートではこの度、広告業界への新たな支援として事業承継、事業提携、M&Aなどの仲介事業を開始しました。

私小野は2001年に宣伝会議へ入社し、広告業界専門の人材紹介会社としてマスメディアンを創業。2008年にホールハートを立ち上げ、現在に至るまで20年以上にわたり、広告業界の皆さまの組織づくりを支援してきました。

しかし昨今のデジタルメディアの台頭により、広告業界は様変わりしました。かつてはマスメディアを通じて何千万という人々にメッセージを伝えることに重きがおかれていましたが、人々の興味関心の多様化に伴って量産・分散が主流となった結果、広告における一つひとつの仕事の価値が低下しているのです。

広告業界に従事してきた方にとって、このデジタルシフトはアウトプットの変化だけでなく、自身の給料にも跳ね返ってくる大きな問題です。私自身、人材紹介をする中でその変化を如実に感じています。

それでも会社に留まることを選択する方も多く、人の入れ替わりが減り、新陳代謝のサイクルが回らなくなってきています。これは経営者にもあてはまることで、50代、60代になった社長が後継者を見つけられず、そのまま代表を続けている企業はごまんとあります。

他の業界であれば、こうした状況に陥った場合、事業承継やM&Aも選択肢として検討しはじめます。しかし、広告業界において「組織をどうするか」「会社をどう経営するか」といったことは、二の次にされているというのが私の印象です。クリエイティブと経営、ふたつの間でジレンマを感じることもあるでしょうが、経営者が考えるべきは、何よりも組織づくりであり、戦略の決定であり、会社の舵取りをすることです。

経営を考えれば、やはり新しいメディアへの対応は必要不可欠です。しかし、デジタルサイネージやタクシー広告などあらゆるものがメディアとなる中、それらを研究してそれぞれに適した表現をつくっていくには相当の体力を要します。旧来の広告業界が対応に苦戦しているのを横目に、新興のデジタル系企業は新しいメディアに適応しながら精力的に営業をかけ、新規得意先の開拓を実現しています。

その遅れを取り戻して会社としての価値存続を望み、自社の社員の行く末を案じるならば、事業承継やM&Aはひとつの有効な手段です。広告をつくる力が持つ価値を落とさずに、これからの時代で戦っていくためにトップに求められるのは、そういった可能性に向き合って新しい仕事の機会をつくり出していくことではないでしょうか。

人を感動させる力を、文化を、絶やしてはならない

私がこれだけ広告業界にこだわるのは、広告に携わってきたクリエイターにリスペクトがあるからです。そのスキルやセンスは、簡単に真似できるものではありません。デジタルメディアに蔓延するコンプレックス訴求や便益訴求ばかりの広告とは異なり、「なんかいいな」と心で感じる情緒的な価値を描きながらブランドをつくりあげていくからこそ、彼らはムーブメントを起こせるのです。

私は現在、そういった大切な文化が失われつつあることに強い焦りを感じています。もはや、一人ひとりのアウトプットだけで対抗するのは難しい段階まで来ています。だからこそ、金銭的な余裕のある企業と組むことで、新しい何かをつくれる可能性に賭けています。

たとえば、コロナ禍が徐々に終息するにつれてオフラインイベントが増えています。そうすると、そこで配られるチラシや掲示されるポスター、流される映像など、さまざまなクリエイティブが必要になります。時代は繰り返すもので、こうしたイベントは今後も間違いなく増えていくはず。新しいチャンスを掴み、持っている価値を融合させながら成長できれば、再評価を得られるかもしれません。

そういった可能性を遠ざけている問題のひとつは、時代の変化と業界の分断のせいで、多くの企業間のつながりが途切れてしまっていることにあります。そこは、これまで20年以上に渡り、広告業界でさまざまな企業と人とをつないできた私小野の経験やつながりが活きる部分だと考えています。もちろん、デジタル系の企業ともさまざまな課題を共有しており、両者を最良の形でつなぐことができます。

人材紹介は変わらずホールハートの大切な主軸事業です。しかし、広告業界の衰退のスピードを考えると、もはや一人ひとりの人材の移動では間に合いません。会社という単位でできることをやっていかなければいけない、そう強く感じたことが、今回の新事業の立ち上げへとつながりました。

組織づくりの変化を捉えることが、可能性を拡げる

これまでにも広告業界の経営者から相談をいただいてきましたが、やはり組織づくりという観点と、その変化への適応に課題が多いと感じています。

たとえば昨今のセールスの仕組みは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスを分業するザ・モデル型が主流です。しかし、従来企画書づくりから制作進行、契約、請求など一通りのことを一人の人間が回してきた広告業界には、現在もその前提で採用をかけている企業が多く存在します。分業に慣れた若い世代の中から、全ての工程をこなせる人材を見つけ出すのは至難の業。当然うまく採用できなかったり、入社してもそのギャップからすぐに辞めてしまうといった事態に陥っていました。

そこで必要になるのが、組織づくりという観点です。自社の仕事内容を細かく把握し、目指す組織の形と必要な人材像を探り、戦える形をつくっていく。「デザイナーが辞めたからデザイナーを採用しよう」ではない形で解決できる可能性があるわけです。実際、そういった判断を積み重ねてきた人物を経営者として招き入れたことで、過去最高の収益を叩き出す企業の事例も出てきています。

もちろん「他の企業と組むぐらいなら、会社を畳むほうがいい」という声を頂くこともありますし、M&Aをしても上手くいかない会社もあるでしょう。そこはもう、経営者の方がこの急激な業界の変化をどう捉え、自社の社員の行く末をどう想い、自社の未来にどう向き合うか次第と言えます。

どちらにしても、この厳しい局面にある広告業界で生き残っていくには、さまざまな障壁に挑まねばなりません。求められるスキルが常に変化する中では、全員を今まで通り雇い続けられるとは限りませんし、有能な後継者を見つけることはそれ以上に困難になるでしょう。

だからこそ、今手を打つことが求められているのです。これまでとは形が変わるかもしれませんが、効果的な方法を探り、価値を感じていただけるパートナーを見つけて、新しい仕事を生み出していくことが必要ではないでしょうか。

より一層デジタルメディアが中心となっていく中で、データ頼りのコミュニケーションばかりが蔓延することを、私はどうしても止めたいのです。「おもしろいものをつくって届ける」楽しさに満ちた広告業界と、そこで働く人がこれからもその力を発揮できるように、今動かなければという思いに突き動かされています。

最高のメンバーと共に、次の一手を見つけましょう

今回この新事業を立ち上げるにあたり、想いを共有する最高のメンバーが集まりました。

田代誠氏
(株)マクロミル執行役員、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)取締役CHRO,CCCマーケティング(株)代表取締役を歴任し、 現在は、個人会社を設立し、企業の経営領域のサポートを実施。

澤幸宏氏
上場企業広告制作会社アマナで約15年、取締役として活動。子会社の代表も歴任し、成長戦略の立案、組織デザイン・運営、事業・サービス開発、海外事業等幅広く担当。「クリエイター」として、「経営」として、広告、デジタルマーケティング、企業ブランディングから、事業開発 /運営 / 組織づくりまで。事業成長のためのM&AやJVの設立、資本業務提携など多数。

小林正晴氏
大手広告代理店経験後、広告プロモーション会社(株)ワイズインテグレーション設立。その後、(株)サニーサイドアップとグループ会社化。同社ヴァイスプレジデントに就任、スポーツマーケティング事業を統括。並行して、㈱アスロニアに創業メンバーとして参画。起業家の中でのトライアスロンのムーブメントを起こした。現在は、CEOコーチング及びスタートアップサポートなどを積極的に行っている。

飯田賢平氏
(株)マスメディアンで営業を経験後、(株)ホールハートを小野と創業し、その後同社取締役COO、新卒サービス「シンアド」の責任者を担当。その後個人で会社を設立し飲食店、医療サービスなど多数のサービスを立ち上げ。


まずは、どう次の手を打てばいいかお話ししましょう。事業承継やM&Aのご支援、事業提携先のご紹介など、最高のメンバーがお応えします。広告業界の持つ素晴らしい価値をこれからの時代に残していくために、ホールハートは皆様の会社にとって最善の方法を共に考え支援いたします。