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エスニックな休日

6月9日
昼頃、養成所時代の同期と待ち合わせをした。

大学3年生の1年間通った養成所には年上が多かったが、彼女は数少ない年下の同期だ。いつも明るく人懐っこいチャーミングな女の子で、卒業後も時たま連絡を取っており、彼女が休日の今日久々に遊ぶことになったのだ。
ランチは前から『今度会う時インドカレーとナンを食べよう』という約束を交わしていたので、カレーとナンが食べ放題のランチブッフェへ。
しこたまナンをくらいながら、最近の話や仕事の話などに花を咲かせる。彼女は現在ADをしており、元ADの私はその激務を十分理解しているつもりだ。しかし、彼女からは働くことに関しての嫌悪感を微塵も感じない。
「AD、辞めたいって思ったことない?」
私が純粋な疑問をぶつけると、彼女は
「めちゃくちゃあるよ」
と即答した。それならなぜ、とこちらが聞く前にこう続けた。
「めちゃくちゃあるけど、気づいたら次の日電車乗ってるんだよね。上司とかのこと好きだし、会社の環境には恵まれてるし。あと単純に働くことが好きなんだと思う」
彼女は笑っていた。すごい。その働くことに対する陽の感情とバイタリティはどこから湧いているのだろう。私は彼女のたくましいエネルギーに感心した。
ちなみに最近ADの仕事に飽きを感じ、上司に「ADを辞めさせたくなければ、気分転換に飲食のバイトをさせろ」と交渉し、AD業務の傍ら週1回イタリアンレストランでバイトをしているらしい。生命力ありあまりすぎじゃない?

昼食後、2人で『観たい!』と盛り上がった『アラジン』を映画館に観に行った。公開後初めての日曜日だったので最前列の端の席しか空いておらず、もれなく首が痛くなった。しかし、映画はそれ以上に素晴らしく、吹き替え上映で山寺宏一氏のジーニーを堪能できたし、ミュージカル調で最高にハッピーな気分になれた。
興奮冷めやらぬ我々は感想を言い合いながら駅に向かい、タピオカスタンドでタピオカミルクティを手に入れ、もちもち食感のそれを楽しんだ。

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