2月2日
久しぶりに窓の雨戸を開けた。今日は良い天気のようだ。

さて、日頃から面倒くさくて開けないどころか見向きもしない雨戸を開けたのには理由がある。
今日は、恵方巻きを作って食べ、豆を撒く、節分パーティの日。高校時代の友人たちが自宅に遊びに来てくれるのだ。
友人たちを気持ち良く迎い入れるため、窓を開け換気をし、家の隅々まで掃除をした。

準備を終え、駅まで友人たちを迎えに行く。
スーパーでやいのやいの言いながら、恵方巻きの具を買う。恵方巻きになにが入っていたか思い出しながら、各人の記憶を頼りに購入していたが、途中でパックにマグロ・サーモン・きゅうり・たまご・カニが入った『正解』の恵方巻きキットが見つかった途端、大体の商品を元の場所に戻した。
また、『あれもほしい！』『これも食べたい！』と気がついたらカゴの中身はパンパンになっていた。レンチンピザも入ってた。無秩序にもほどがある。寿司食う気あるの？

色々買い込んで家に帰り、米を炊いている間にジェンガをして遊んだ。普通にやってもつまらないので、もちろん罰ゲーム付き。バドミントン部の現役時代、トレーニングとして行っていた体幹トレーニングや腹筋を罰でやったが、当時は1分間できていたのに、今は10秒も持たなくなっていた。時の流れの残酷さ、そして深刻な運動不足を痛感した。

恵方巻きを作っている途中、遅れてくる友人から到着の連絡が来たので、迎えに行った。
軽買い出しをして家に戻ると、部屋が暗くなっていた。
パンッ！！パンパンッ！！
クラッカーが鳴り、部屋が明るくなると、机の上にはかわいいケーキ！壁には『happy birthday 23』の飾り！皆の『おめでとう！』の声！
感動して泣く前に、いつケーキを買っていたのか、どこから仕込んでいたのか、なんでこんなに自宅がかわいくなっているのか、驚きが隠せずしばらくアホ面を引っさげていた。

恵方巻きを黙々と食い、ケーキを貪り、ポテチにアイスに大宴会である。
閉店ギリギリの先頭に駆け込み、皆で湯に浸かったり、きゃあきゃあ言いながらゲームをしたり、とても楽しい1日だった。

と、皆が寝息を立てている中、この文章を書くことで、私はひとりその幸福感を噛みしめるのだった。