見出し画像

自分の心としか付き合えないのに

私たちは自分の心としか付き合えないのに、思ってしまう。

目の前の人の悲しみが和らぎますように。
目の前の人が怒りを鎮めますように。
目の前の人の機嫌がなおりますように。
目の前の人がいつも幸せでありますように。

残念ながらそれは難しい話で、目の前の人の心は揺らめいていく。

目の前の人は悲しくて泣くし
目の前の人は怒りで怒鳴るし
目の前の人は不機嫌で無視するし
目の前の人は不幸な時がある。

そしてそれは私たちのせいではないのだ。人間だもの。常に幸せではいられない。
私たちは、目の前の人がどんな状態でも、自分の心としか付き合えない。他者の感情を目の前にして、私たちは何を感じているのかな。

目の前の人と、その感情の波に乗ってどこまでもいかないで。自分の心を見て、ここにいて。冷静に、ここにいて。


たとえば目の前の人に大きな病気が見つかって、その人が打ちひしがれている時に。私たちも一緒に打ちひしがれる必要はない。「元気になってもらわなきゃ」とあわてる必要はない。

冷静に自分の心を見て、どうしたいかを考えれば行動できる。「一緒に良い病院があるか探そうか」と声をかけることができるかもしれない。


たとえば目の前の人が不機嫌だったとして、私たちも「不機嫌になるなんて酷い」と不機嫌になりながら一緒にいる必要はない。

自分の心に問いかけて、自分の行きたい場所へ行けばいい。美味しいものでも食べに行って、機嫌が戻ったその人と後で合流すればいい。


目の前の人の悲しみが和らぎますように。
目の前の人が怒りを鎮めますように。
目の前の人の機嫌がなおりますように。
目の前の人がいつも幸せでありますように。


それはコントロールなんだよ。理由がたとえ愛情であっても、人の心の在り方を動かそうとするのはコントロールなんだよ。


私が大切にしている、師匠の言葉なのだ。

__________________
2023年のテーマは洒洒落落。物事にとらわれず、さっぱりと生きたい。そんなハマダのこだわりレスな記事はこちらに収めます。

人と関わりながら自分を大切にする方法を、ずーっと考えているマガジンはこちら。


ハマダユイ
ソーシャルワーカー11年目。大学教員をやりながら、相談室バオバブで個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。

バオバブはこちら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?