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子供と睡眠



世界では、睡眠の重要性が注目を集め、その反面、日本人の睡眠の質の悪さが明らかになった。

睡眠学研究の第一人者、筑波大学の柳沢正史氏が、ナルコレプシーの解明でノーベル賞候補となり、日本でも睡眠について多く見直されるようになった。

以下、動画を要約しました。

日本の睡眠時間


日本は世界でトップクラスに睡眠時間が短いとされています。

世界の平均睡眠時間

国籍や人種で睡眠時間が変わるということはない。
また、脳は1万年以上変化していない。

子供の1日の睡眠時間(3歳以下)も世界でトップクラスに睡眠時間が短い

世界の子供の平均睡眠時間

日本人の睡眠不足は、間違いなく子供から始まっている。
日本では、親と同じ部屋で寝ることにより、親の生活リズムに引っ張られて、寝不足になるケースが多い。
海外では、子供部屋を設け寝かせるため、子供の生活リズムを整えやすく、睡眠時間を確保できてる場合が多い。


子供の睡眠不足で起きる悪影響


睡眠不足の子供は、メンタルヘルスが悪い、問題行動が多い、認知能力が低い、イライラしている、自己肯定感が低いという調査結果が出ている。
それは、大人になっても引きずることが多いく、大人でこの症状がある人は、子供のころの影響が大きいかもしれない。

子供の頃の寝不足は、脳の海馬(記憶)に大きく影響し、
よく眠っている子→海馬が大きい
寝不足の子→海馬が小さい

以下は子供が必要とする睡眠時間
~3ヵ月:約14時間~17時間
4~11ヵ月:約12時間~15時間
1歳~2歳:約11時間~14時間
3~5歳:約10時間~13時間
6~13歳:約9時間~11時間
14歳~17歳:約8時間~10時間

日本人からすると、明らかに長いと思うが、世界ではこれが当たり前であり、むしろ日本人の短さが異常。本来、上記の時間は当たり前の睡眠時間。
発達途上の子供ほど睡眠は重要であり、日本の生後半年の新生児も、親の生活に引っ張られ、既に寝不足と言われている。

大阪市堺市では、2015年から取り組んでいる。
子供たちに睡眠の重要性を伝え、正しい睡眠がとれるように教育している。

以下、堺市PDF
https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/kyoiku/gakko/yutakana/chitsujokakki.files/rihuretto.pdf


睡眠することで何が起こるか


脳は寝ている時も完全には停止しておらず、ニュートラルに活動はしている。
睡眠をすることで、脳を休ませ、疲労を回復し、記憶の定着や勉強、スポーツなどの運動記憶(手続き記憶、技能記憶)などをしている。

ただし、睡眠はまだ確実には解明しておらず、脳を持たないクラゲなども、睡眠をおこなっていることが近年、判明した。


「朝型」「夜型」


人は「朝方」「夜型」に分けられる。
小学生→朝型、思春期~20代にかけて→夜型、その後順次→朝型へとなる。
子供は早寝、早起きがベスト。
思春期~20代は平均2時間ずれ、小学生の7時が、思春期~20代は9時となり、就寝時間も同様に2時間ずれる様になる。

残念ながら、世の中は朝型に有利にできており、夜型の人は不利にできている。
30代過ぎても夜型の人は存在し、今でもパフォーマンスを上げられずに苦しんでいる人がいる。
現時点で、夜型の方はフレックス勤務制の会社へ努めたり、大学生は授業を午後以降にするなど、工夫をすることでパフォーマンスが出せる様になる。


最高の睡眠を取るには


最高の睡眠を取るには

①質より量
→なによりも睡眠時間を取る。7時間以上。(一番重要)
②寝室の電気は消す(豆電球もできれば消す)
→豆電球であっても脳は反応してしまう
③静かにする
→人の声は覚醒作用がある。寝る前は大丈夫だが、寝ているときの人の声はNG
④快適な湿度・温度
→就寝時はエアコンで湿度・温度を調整する
⑤起床後に朝日を目から入れる
→朝の時間帯に、目から光をいれることで、体内時計のシグナルとなり、体内時計が進む方向になる。その結果、夜の適切な時間に眠くなり、良質な睡眠が取れる様になる。


NG行為


①寝る前のスマホ
→画面の光よりも、操作する指の動きが脳を覚醒してしまう
②明るい居室のライト
→日本は居室のライトが明るすぎる。関節照明がベスト。光そのものにも覚醒作用があるため、寝る前に明るい光を浴びるのはNG
③寝る4時間前のカフェイン
→6時以降から摂取しないことがベスト。お茶にもカフェインは含まれる。
④寝る前の激しい運動
→睡眠の質も下がり、免疫力も下がり、風邪をひきやすくなる(コロナ患者の実験で明らかになった)
⑤夕方、夜の仮眠
→昼過ぎの20分以内の睡眠は有効だが、就寝前の仮眠は寝るべき時に寝れなくなるのでNG

以上

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