公作

ファイターズに生かされている

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ファイターズに生かされている

最近の記事

さよなら、僕らのヒーロー

忘れもしない去年の8月、チームに、ファンに、野球界に激震が走ったあの事件からおよそ10か月ぶりの再会だった。 事件直後はじくじくと痛みなにかの拍子に血を吹き出していた心の穴もこの期間で随分と塞がっている、はずだった。それが全く大丈夫じゃなかった。 思ってたのと違うよ、だってその後にあったノンテンダー、同じくらい身を切られるような思いをしたあの移籍騒動に関係した2選手、大田と西川と対戦したときは大丈夫だったんだ。普通に「移籍した元ファイターズの選手」として受け入れられたんだ。

    • ヒーロー、今川優馬

      2021年9月12日の試合のヒーローは立野和明と今川優馬。現役ファンクラブ会員による初めてのホームランが生まれたことが話題になった。 広く、高い、札幌ドームのフェンスを大きく超えてレフトスタンド上段に突き刺さったホームラン。今シーズン、チームのホームラン数が極端に少ないということもあるが、今年見たどのホームランよりも鋭く胸に突き刺さった。魅了されずにはいられないホームランだった。今日で彼のファンになったという人は少なくないだろう。 だが、今日レフトスタンドに座っていたファ

      • 雑記

        今日公開された高山通史球団公報による谷内についての素晴らしいコラムを読んで、中島卓也に想いを馳せた。 「何が何でもレギュラーという気持ちが少しずつなくなっていく中で、『どうしたら、プロで生き残っていけるか』ということは考えてきました」 谷内が発したというこの言葉を読んで、"長くやりたい"という中島に対して鶴岡選手兼コーチが以前「長くやるためには、チームに求められていることを理解することだ」というようなこと言っていたことを思い出した。長く現役でいるために兼任コーチという重職

        • 「好き」を伝えよう

          先だって、とある方にファンレターをしたためた。SNS上のDMで気軽に気持ちを伝えらるこの時代だが、まだその手段には抵抗があるアナログ人間なこともあり、手書きの手紙というツールを選択した。 「ファンレター」を書くのは今回が初めてではない。2年ほど前に気に入ったレターセットを買ったのをきっかけに数人に何度か送ったが、便箋を使い切ったのでしばらく送ることがなかった。今回は札幌ドームでの試合がしばらく開催されなかったこともあり、持て余した時間でまた書いてみようと思い立った。 ファ

        さよなら、僕らのヒーロー

          中田が、いなくなった。

          青天の霹靂だった。 北海道日本ハムファイターズは本日8月20日(金)、中田翔選手のトレードによる移籍について、読売ジャイアンツと合意しましたので、お知らせします。 え?何がどうなってる?移籍?会見は?出場停止処分は?と色々なことが脳裏をめぐり、先ず出てきた言葉は「嘘だろ!?」だった。 青天の霹靂とは言ったものの、前兆はあった。暴力行為による出場停止処分についてコメントを求められ、栗山監督が出した答えは「このチームではちょっと(復帰は)難しいかもしれない」だったからだ。信

          中田が、いなくなった。

          今、見返したい試合12選

          前半戦が終わり、プロ野球はしばらくのオリンピック休み。オールスターやエキシビジョンマッチがあるとはいえ、しばらく生活にプロ野球がない日が増える。逆に考えるとこの空白期間はもう一度見たい試合、リアルタイムで追いかけられなかったけれど見たかった試合を見るいい機会じゃないか!パ・リーグTVやDAZNは過去試合が見られてありがたい。 と、いうことで。スポナビのスコアボードを見て自分が見たいと思った試合を並べていきますよ。 3/27(土)○F9-4E in楽天生命パークまずはシーズ

          今、見返したい試合12選

          ファンカラ

          【「ファンカラ」とは】 2021年チームスローガンでもある「01karat~イチカラ~」。私たちファンは選手達に「ファンから(ファンカラ)選手へ」メッセージを届けることで一緒に開幕戦に臨みます。ファンカラ(ファンの皆さまから)のメッセージを一つひとつの宝石に例え、一つひとつは小さくとも、集まれば大きな輝きとなり、選手を後押しします。(公式HPより) 2021シーズンのファイターズのスローガンは皆さんご存知「イチカラ」。その関連でファンから選手へメッセージを届けよう、という企

          ファンカラ

          「楽しみ」を見つける

          「ファイターズは弱いから球場に客が入らない」という声をちらほら見るようになりました。悲しいことですがそれもひとつの真実なんだろうなとは思います。でも「弱い」というのは少なくとも自分にとっては現地に行かない理由にはとてもなりません。最初に現地観戦にハマった年も現地10連敗以上してたくらいですし…。 チームが「好き」だから、目の前で起こるプレーに感情を動かされるから、何度でも現地に通っているんだなと改めて感じました。何より勝っても負けても現地観戦ってめちゃくちゃ楽しくないですか!

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          王柏融に伝えたいこと

          今これを開いたあなたが王柏融の現状について大真面目に語る文章を期待しているのなら、今すぐこのページを閉じてほしい。これから始まるのは王柏融を応援している一人の人間が何のデータも根拠もなく感情を垂れ流すだけの見苦しい駄文である。 …………もう去ったね?こんな駄文を読むつもりがあるのはここにいるのは同じように王柏融に魅せられているファンか暇を持て余している余程の物好きだね?ではいきます。 来日2年目の助っ人外国人、王柏融の現在の立ち位置は正直言って好ましくない。打で結果を残せ

          王柏融に伝えたいこと

          不満はネガティブか?

          以前仕事関係でリピート率を上げるための講習を受けたことがあるのだが、そこで心に残った言葉がある。 顧客の期待を満たせなければ『不満』、満たせば『満足』、期待以上のことをすれば『感動』になる。 リピート率を上げるためには『満足』では足りない、顧客を『感動』させなければいけない。という趣旨の講習だったのだが、これは色々なことに当てはまるなと今になって思う。 プロ野球の試合を見ていると、球場でもSNS上でも試合結果や最中のプレーに『不満』を零す人もいればそうでない人もいる。同

          不満はネガティブか?

          「わからない」の先へ

          「わからない」ものに出会ったとき、人は一度立ち止まる。その後あなたはどうしているだろうか。 野球を見ていると「わからない」ことがたくさん出てくる。それは試合中のプレーだったり、選手たちの言動だったり、継投や代打代走起用だったり、スターティングメンバーだったり、一軍登録抹消についてだったり、新戦術についてだったりする。 「わからない」がゴールだと、そこでもう全てを諦めてまうか気分を損ねてしまう人が多い。自分が理解できないものが上手くいく想像ができないのだ。それに苛立ち攻撃的

          「わからない」の先へ

          ルールを知ろう、守ろう

          プロ野球が有観客試合を始めて1ヶ月余りが経つが、当初観客の間にあった緊張感、張り詰めたような空気は既に感じられず「気の緩み」がそこここに見られるようになった。例えばマスクをしていない、大声を張り上げる、喜びあまって立ち上がる、応援グッズを振り回す。どれも最初のうちから見られた問題ではあるのだが、一度注意して数が減ったものがまたどんどんと増えているように感じるのだ。 きっと「このくらいなら大丈夫でしょ」の積み重ねなんだろう。ルールにはああ書いてあるけどこれくらいは自然にやっち

          ルールを知ろう、守ろう

          これからの男、杉浦

          「投手の分業化が進み、最近の先発投手は何かあるとすぐ交代したがる。体力がないのもあるし、疲れたら交代したいオーラをベンチで出している。」 いつ誰の言葉だったかは覚えていないし細部は違うと思うのだけれど、なぜだかずっと頭に残っている言葉である。ファイターズでは長いイニングを投げられる投手が減ってきていたので、今の投手はそういうものなのかなと思った覚えがあるし、全員ではないけれど先発投手たちを見る目もなんとなくそれまでとは違ってしまっていた。 「 (続投に)行かせてもらえる。

          これからの男、杉浦

          『中島卓也の魅力』10選

          中島卓也って人気あるけどどこがいいのか分からない…なんて思ってる方、いませんか?そこで全世界の中島卓也ファンの中で五本の指にはとても入らないけど千本の腕には入る、気持ち的には569位タイくらいのファンが中島卓也選手の魅力をご紹介します。 ①堅実な守備決して派手なプレーを連発するわけではないですが、磨き上げられた無駄のない美しい動きでアウトを重ねます。一球ごとに微妙に変わる守備位置、ゴロの処理から送球までの流れるような動き、最短距離でのタッチなど見惚れずにはいられない…もはや

          『中島卓也の魅力』10選

          「見られている」ことを考える

          先日、元プロ野球選手である今浪隆博さん(以下、ナミさん)について書かれた記事を読んだ。 ナミさんは現役生活中、甲状腺機能低下症を患っていた。当時は嘆き心配したものだが、それが今になって実はうつ病だったということがわかったという記事だ。 「自分が仕事をしている一挙手一投足を4万人に見詰められている、と想像してみてください。失敗すればため息や、ブーイング。それだけ対価も大きくて、多くの人を喜ばせられる幸せな仕事ではあるけれど、反面失敗した時のダメージ、恐怖というものは経験した

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          「声を出さない応援」の世界

          札幌ドームで観客を入れる初めての試合に行ってきたので感想を少々。 入場はネット裏もしくは三塁側のチケットを持っている人は北ゲート、一塁側のチケットを持っている人は南ゲートです。これを把握している人が少なかったのか、並ぼうとして係員に言われて移動している人が多かったように見えました。中のコンコースが北と南で通行不可能なので入場ゲートは間違えないように。列は間隔を空けて…足元に印がついているのでわかりやすい。開場したらサーモグラフィーの前を通っていつものように入場です。ピンバッ

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