密教系破戒僧般若

とある密教系の破戒僧、般若と申します。 私のこれまでとこれからをただ綴るだけのnot…

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とある密教系の破戒僧、般若と申します。 私のこれまでとこれからをただ綴るだけのnote。

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    • 引導

      現代のがん治療とは違く、当時はまだ本人に告知するか否かは家族の判断に委ねられた。 ひろちゃんの奥さんと当時14歳の息子は告知しない道を選択した。 ひろちゃんは、【腸閉塞】の手術をする為に入院した。 “親父、、、ひろちゃんは本当に助からないのか?” 「持って半年だそうだ、、、」 “見舞いに行きたいんだ” 「駄目だ。たかだか腸閉塞の手術でわざわざお前が見舞いに行けば、何かを勘づくかもしれない。オレが一度様子を見に行ってくる」 俺はまんじりとしない毎日を過ごした。

      • 裏切り

        “ごめんなさい。お腹の子はあなたの子じゃないかもしれない” 妻の告白に、まずは頭の中が真っ白になった。 本当に真っ白。 ん?君は何を言っているの? もうすぐ生まれてくるお腹の男の子が俺の子じゃないということは、、、 ん? えっ?待ってどういうこと?? 完全に混乱して顔面蒼白になっている俺に追撃の言葉が続く。 “寂しかった。耐えられなかった。ごめんなさい” ハラハラと涙を流しながら、目の前の女の懺悔は続く。 俺の修行中、コイツは男をとっかえひっかえ、大淫乱の遊

        • 初めての死

          平成13年春〜 あの年は桜の開花が遅く、4月の初旬にも満開の桜があちらこちらで人々を喜ばせていたな。 じいちゃんが、転倒により大腿骨を骨折し、手術のために入院した。 80を越えた齢で外科手術とは、、、かわいそうに。 じいちゃん、頑張って早く帰ってくるんだぞ。 俺はそのぐらい軽い気持ちでじいちゃんを見送ったっけ。 当時の俺は、どうしようもないガキだった。 どデカいリーゼントに革パンと革ジャン。 ロックンロールに没頭して原宿や山下公園でツイストを踊るような、所謂“不

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