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男尊女卑な世界線の話

(私自身は、個々の性別・年齢・立場にとらわれない考え方を持っておりますが、この話を書くにあたり、男女・年齢を区別する表現が避けられないため、その点はご容赦ください。不快な方はブラウザバックしていただければと思います。)




私が以前従事していた職種は、現代とは思えないほど男尊女卑な世界だった。

狭い世界なので詳細は控えるが、the昔気質な昭和の職人のような男性がたくさんいる場所だ。

おそらく私の世代が、若手時代にコンプライアンス・ハラスメント等々の規制に守られなかった最後の世代だろう。理不尽に怒鳴られた数など数えきれない。逆に自分達が育てる側に回った時は、規制を守らなければいけない立場になっていた。
なので、昭和世代の人達のことも令和世代の若者達のことも、そういうものだよねとどちらにも適応することはできる。

私が若手の時は、何よりも男尊女卑と年齢の壁が厚かった。
若い女性というだけで話も聞いてもらえなかった。私がお願いしても聞いてもらえないが、男性が同じことをお願いすると聞いてもらえる。話をするというスタートラインにも立たせてもらえなかった。
もちろん、技術スキルを求められる職種なので、スキルのあるなしで区別されるのは仕方がないことだと思っていたし、平等に渡り合うためには、認められるようなスキルを磨かなければならないと、一生懸命努力もした。
でもスキルをつけても、単純にスキルだけで見てくれるかというと、そんな事は全くなかった。スキルがあるはあるで、それが鼻につくと捉えられる事もあった。

人間関係を構築することの壁に1番ぶち当たったのはこの頃だろう。年齢と性別で相手にしてもらえない、スキルをつけても認めてもらえない……八方塞がりだった。年齢と性別はどうにもできないが、スキルだけは努力次第だと信じて、努力をし続けるしかなかった。

業界的に、通常の就活の形よりも、学生時代からのコネクションで就職する方が多かった。学生時代に色々とコネクションを作って就職先を模索していた時には、「男だったら雇ったのになぁ」と言われた事もあった。採用試験のスタートラインにも立てないのかと思った。
女は結婚・出産でどうせ辞めるから取らない。
育てる時間が無駄だ。
そんな風に思われていたのだろう。

今の業界を見ると、私が就職した頃とは一変していて、下手したら男性より女性の方が多いイメージだ。最近の動向を聞くと、男性の方が根を上げて辞めていくらしい……
当時嫌な仕打ちをされた人達に、正直ざまぁみろと言ってやりたい気持ちになる。

ただ、理不尽とはいえ、私が仕事に対して何事もまっすぐ一生懸命に手を抜かずに努力すること、諦めない強いメンタルを身につけさせてくれたことには感謝している。


これが私の経験した男尊女卑な世界線のお話。

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