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不安だった、初めてのゼミ

3年生になり、ゼミに所属することになった。
所属するゼミは、2年生の終わりごろに伝えられていた。私は第1希望のゼミに入ることができた。でも、不満があった。
私のゼミは、希望者数が多いゼミから溢れてしまった人たちが集まるところのようになってしまった。というのも、人気のゼミはすごく人気で、逆に不人気のゼミには全然人が集まらなかった。私のゼミは、第1希望の人は少なくて、でも不人気というわけではなくて。溢れてしまった人たちに残された選択肢の中では人気、というわけだ。
そんなこんなで、想像していた3倍の人数のゼミになってしまったのである。
大人数が苦手な私にとって、これはかなり不満だった。

そして4月某日、初めてのゼミ。小さな教室に集められた。
友達も同じゼミだから、一緒に教室に向かった。すると、もうすでに1人の学生がいた。顔見知りの学生だ。そこからしばらくは3人で待っていた。私たちはかなり早め行動派だったらしく、全然他の人が現れなかったのだ。来ないねーとか言いながら、どこに座ればいいのかわからないので立って待っていた。
あと1人と先生が来ていないという状態になったとき、まだ私たちは立っていた。最初にいた3人が立っているんだもん、誰も座らないよね。気まずい沈黙が流れた(きつ)。1人が座ろっか、と言ったことでみんな安心して座った。
そして全員揃って、始まった。先生が話したり、学生が自己紹介をしたり。終始、和やかだった。
実は、この日が来るのがめちゃくちゃ嫌だった。最初に自己紹介をする、と聞いていたから。私は人前で話すのが苦手だし、自己紹介なんて嫌いだ。大人数(想定より)の前で、自分について話さなければいけないなんて。というか、このメンバーってどんな感じなんだろう、何もわかんないし。そう思っていた。新しく始まるゼミの活動への不安は大きかった。
しかし、楽しかった。というか、楽しそうだった。これから始まる活動への不安は激減したし、これからが楽しみになった。あの先生のゼミを選んでよかった。先生の雰囲気のおかげだと思う。

新しく始まることへの不安は大きい。何事も最初はわかんないから、不安になってしまう。でも、心配なんていらなかったと思えることもあるんだから、始まりを恐れないでいたい。


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