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これ絶対好きなはず、と手にしました。春夏秋冬の旬の野草の特徴とレシピが紹介されています。野草レシピというと、天ぷらや炒め物などが多い(=無難?)イメージでしたが、なかなか面白いアレンジをなさっています。

春はカラスノエンドウから始まります。はい、若い芽が食用になるのは存じております。サラダとかパスタとか?えっ、豆ごはん!?

気づくと熟して黒くなっているカラスノエンドウのあの実を、まだ緑だけれど中身は育って丸々した状態で両手いっぱいに摘んできて、豆を出して茹でて、炊いたご飯に混ぜるのです。ご飯粒より小さな豆たちが散らばっている様子が、若々しく爽やかで美味しそうです。

タンポポは花のジャム(柑橘と合わせて)や、根のきんぴら。葉はスミレを食べていた子供の頃に、やはり茹でて食べてみた気がします。
ナズナはお茶 ── ハート型の実がぷっくりして可愛いらしいです。

ヤブカラシも若芽は食べられると知りました。巻きつく相手を味見して見定めるという生態も面白いです。

野草の中には間違いやすいもの、毒のあるものもあります。
見慣れたナズナならロゼットの状態でもわかるな、とか、毎年ここにはカラスノエンドウが生えているな、とか、まずは自分の習熟度の範囲で試すのが良いのでしょうね。

夏の章には、ツユクサがありました。食べられるとは聞いたことがあります。近所には普通のツユクサしか見かけないので、花をサラダに散らしたり、若芽をお浸しにしたりできそうです。

紹介されているツユクサレシピは、パンケーキ(若い茎葉を使用)と琥珀糖(花を使用)、見た目は鮮やかで試してみたくなります。

ヒルガオ、マツヨイグサ、ヨメナ等を使った色とりどりの手まり寿司も素敵です。

ただ、野草はシュウ酸の多いものもあって、ほうれん草のシュウ酸すら苦手なので、ヤブカラシ、スベリヒユなどは迷うところです。ただ、山形のアンテナショップで夏によく買っていたツルナも載っていて、実はシュウ酸が多いらしいです。茹でて水にさらして抜けたのか、それほど感じたことはありませんでした。

著者のMichikusaさんは幼い頃から野草に親しみ、農学部卒。薬草料理マイスターで自然観察指導員だそうです。納得!

以前読んだ『育ちすぎたタケノコでメンマを作ってみた。』も面白かったですよ。

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