今朝起きたら、noteから「noteをはじめて3周年記念！」とお知らせが来ていました^^
ありがとうございます。

今日は夏至で、
一年で一番太陽が高くのぼる日に、陽の気が極まる日に、
そんな３年前の日に、はじめたんだな〜と感慨深く思った今朝のわたしです。

夏至は切り替わりのタイミングですし、
ちょっと今日は３年前を振り返ってみようと思います。

最初の記事を３年ぶりに読んだら、あの時考えていたことがわーっと蘇ってきました。
なので。

＊＊＊

３年前の「6月」と言えば、パンデミックがはじまって、世の中どうなるんだろうという不安の最中だった。

同業で会社員の夫が3月から早々にリモートワークになり、
そんな中、義母の癌が再発し、「今ならどこでもいいよね」となった私たちは夫の実家である小田原に引っ越すことに。

6月中旬に主人の兄から義母のことで連絡が入り、7月に部屋を見に行き、行ったその日にここだと思った部屋があり、「まあ、もう一回見に来るか」といった主人に「もう一回はないんだよ！」と言ったわたし。（笑）

お昼ご飯を食べながらそんな会話をし、お茶を飲んだ後、「ここに決めます」と不動産屋に連絡した。

8月、お盆休みを使って、気温38度超えの灼熱の最中に引っ越し。
まだまだ世の中が目に見えないウイルスと、恐怖と不安の渦の中だった。

小田原へきてすぐ翌日、主人の実家から徒歩５分の、大好きな海へ行ったのも懐かしい。

「今日から徒歩15分で毎日ここにこれるんだ」

そう思うとすごく心が躍った。

それから誰も知り合いがいないんだけどなぜかとても懐かしく感じ、山が見える土地に初めて住んだわたしは、海と山に囲まれて、そして、
「置き去りにしていた自分の表現をしよう」と、思った。

小田原へ来る前の数年、相棒のミラーレス一眼が壊れていて、目に映るものも心に浮かぶものも、切り取ることができなかった。

考えたら、スマホだってそれなりに撮影ができる時代。

なのに、ただカメラのせいにしていたのかも。

本当は下請けとしての制作の"毎日"が"毎年"になり、年齢も重ねてきて、カラダも心も一度リセットが必要なタイミングだった。

そんな感じでしばらく不貞腐れた数年を千葉で過ごしていた時、あっという間に世界はパンデミックになり、引き寄せられるように小田原で暮らすことになった。

ただ無になって海を眺める日々はとても癒され、たまった思考のバグが溶けていくようだった。

同時に、毎日考えた。

「わたしはどうしたいんだろう？」

もうよくわからないくらいに数年間働き詰めで、クライアントの制作とデザインに没頭して、なんだか自分がわからなくなっていた。

小田原へ来てからさらに仕事は忙しくなった。

やりがいも感じ、新規の案件で出会うお客様や日々のデザインは楽しくて仕方なかったけど。

それでも、心に何か、いつも空洞があった。

そんな空洞に風を通すように、夕方机とパソコンから離れて、小一時間海で過ごした。

「忙しいことは事業者にとってとてもありがたいこと」そう思って日々踏ん張っていたけれど、わたしには自分の時間が必要だった。

たぶんそんなふうに考えることすら、大人にとっては戯言だと言われる案件なのかも。

みんな日々生きていくことで精一杯なんだ、そうやっていくのが生活するってことなんだって。

でも自然界に陰陽があるように、どちらか一方に偏るのもきっと違う。

この2020年は、考えずにはいられなかった。

そんなことをパンデミックは否応なしに突きつけてきたように思う。

小田原の海で過ごす夕方の時間、
「表現しよう」
そう思った。

売るためでもなく、
知名度を上げるためでもなく、
影響力をもつためでもなく、
広告宣伝するためでもなく、
純粋な表現、を。

ただの表現を。

それからあたらしい相棒のカメラがわたしのもとに来て、わたしの世界に色が戻った。


＊＊＊

そしてわたしは今、美しい田んぼが広がる外房の土地に暮らしている。

実家から車で1時間程度の距離で、海まで30分。

先日、久しぶりにふらっと一人で海までカメラをもって出かけていった。

最近、撮影のために出かけていなかったし、それよりも何よりも海がみたいなーと思った。

今月初旬までWEBが３本とコンサル案件が数本同時進行し、すごく仕事が詰まって、息もできないくらい忙しい日々が過ぎ、やっとひとつふたつと納品し、ぽこっと休みができたのだ。

目の前に広がる海を見てると自分にかえれる気がした。

そして、ただこう思った。

「きっとみんな、自分らしくありたいんだ」と。

社会の中でいろんな人がいて、考えがあって、ジャッジがあって、誰かと自分を比べて、それで寂しくなったり、だめだな〜と思っても、
結局自分らしくありたいし、誰もが、気がついた人から順に、もうそうなって、観念してこのままの自分自身を受け入れていく時代なんだと思う。

みんな模索しながらも、自分のベストでやりたいことをやる時代に来たんだと思う。

「誰かがどうだから」じゃない、自分の思うありのままの理想の形で、もがきながらも堂々と、軽やかに息をする時代なんだと思う。

わたしもこの３年の間に本当にいろんなことがあった。

義母の最後と私の父の癌の手術日が重なったし、仕事でも良いことと同じくらい、大きな毒だしのようなこともあった。

昨年、ほぼ丸２年かけてセラピストの資格を取得し、仕事の方向性と舵をぐっと切り替えていこうというタイミングで、今はようやく暮らしに慣れてきたところ。

今わたしは、船がたどり着いたこの土地で、多分人生の最初から決めていたこと、見るものを見て、聞くことを聞いて、やることをやろうと思う。

心を澄ませて土地の空気を感じて、外房の海の波とリズムにのって、この土地が語りかける声を聞こうと思う。

海が全てを繋ぐように、結局は人の意識もひとつであるように、大人が本来の自分を取り戻して元気で自由であることが、子供も含めた宇宙全部が、"元気"だ、ということだと思うから。

本当の自分と繋がれば何も怖いものはないのだと思う。

大事なのは、本当の自分を受け入れる気持ちが自分にあるかどうか、ということ。

次の３年間に向けて、自分の羅針盤が指す方向へ、わたしは今わたしがやるべきことをやろうと思う。

そんな2023年の夏至の日に。