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信念のひと

さてさて、お裾分けシリーズ2020 第3回(6月1日)のゲストは、平井俊旭さん。「日本の地方にある価値を見つけ出して、人やお金を循環させる仕組みをつくる」雨上株式會社の代表です。ちなみに、武蔵美の卒業生でもあります。

現在は滋賀県高島市を拠点に活動していまして、高島市の発酵文化を生かした発酵食品のブランドも立ち上げられています。次世代漬け物「10% I am」、美味しいですよ!ぜひ試してみてください。

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武蔵美卒業後は助手を経て、空間設計事務所のスーパーポテトへ。その後、Soup Stock Tokyoに移り、クリエイティブディレクターとして活躍したのち、独立しました。現在は、全国で地域ブランドのプロデュースを手がけています。Soup Stock Tokyoの誕生からまもなく小口現金管理(!)のアルバイトから入り、スープのメニュー開発や店舗開発のディレクションまでをこなしながら「新しい食文化を伝える」ことを追求してきました。

スープといえば!そうですよ、ハナラボでは「シェフが恋した塩尻野菜のスープ」を開発販売しておりまして、私的には大先輩的な存在なのです。

事故米から国産杉へ

原料にこだわっていたSoup Stock Tokyoが、あるとき事故米事件が起きてしまいます。輸入していたお米が殺虫剤に汚染されていたのです。産地偽装されていて気づかなかったんですね。それをきっかけに、原料を国産のものに切り替えていったのですが、それはお店で使う木材にも及びました。

学生時代から卒制でゴミ問題をテーマにしたりと、環境に対して問題意識の高かった平井さんは、お店に国産材を使おうとさまざまな地域に足を運ぶようになります。そこで気づいたのが、豊かな地域資源でした。

平井さんが入社したときには赤字で瀕死の状態だったSoup Stock Tokyoの売上が100億円を超えたとき、次のステージに進もうと決意。それが「日本の地方にある価値を見つけ出して、人やお金を循環させる仕組みをつくる」ことでした。

地域資源が掘り起こされていない場所へ

拠点として選んだのは、滋賀県高島市。みなさん、高島市って知っていますか?失礼ですが、あまり有名な市ではありませんよね。豊かな地域資源と文化が残るけれど、まだその魅力が掘り起こされていない場所。知り合いから高島市を紹介された平井さんは、地域とさほど繋がりをもたないまま移住を決めたそうです。なかなかチャレンジングですね。

でも、実力があれば地域での仕事はすぐに見つかります。地域ブランディングの仕事、そこから付随して地域企業のブランディング・・・もちろん、高島市だけでなく首都圏や関西地域の仕事も幅広くこなしています。ひとりで、どれだけ仕事をしてるんだ!?と驚く仕事量とクォリティの高さ。

まさに「日本の地方にある価値を見つけ出して、人やお金を循環させる仕組みをつくる」お仕事です。気になった方はこちらをご覧くださいね。

つくる責任つかう責任

SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」。地球を守り、持続可能な社会にするために、限りある資源を大切につかうこと。そのためには、つくる側も消費する側にも責任があるよ、自分ごととして考えようね、という取り組みです。

平井さんは学生時代から「つくった側に最大の責任がある。だから、将来ものをつくる立場になるなら、自分がいらないものをやめよう」と、それだけは決めていたそうです。今でもそれは変わらず、自分が本当に必要と思うものを提案していると話してくれました。

みなさんが信念を持って貫き続けていることはなんでしょうか。

さて、話はまだまだ続きますが、今日はこの辺で。続きをお楽しみに!

このnoteは、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論のお裾分けシリーズです。

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