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ハナラボに足りないのは・・・因数分解!?

NPO法人ハナラボの代表理事である私は、昨年度から武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科クリエイティブリーダシップコースで学んでいます。目的は、ハナラボの価値を可視化すること。

といっても、まだ修論にはほぼ手がつけられておらず、今年は研究に集中したい!です!

大学院の必修科目に「クリエイティブリーダーシップ特論」という授業がありまして、毎回素敵なゲストがお話をしてくださいます。このnoteでは読者のみなさんに、ゲストの素敵なお話をおすそ分けしていきます。

第2回(5月25日)のゲストは、i.clubの小川悠さん。小川さんとは面識ないのですが、i.clubの存在はだいぶ前から知っていました。というのも、ハナラボと活動領域が重なっているから。Facebookでも共通の知り合いが120人以上・・・正直なところ、ハナラボと重なることも多く、なぜ今まで出会わなかったのかしら?と思うほど。残念ながら今回もオンライン授業のため、直接お会いできませんでしたが。汗

i.clubのこと

i.clubでは「地域の高校生が地域資源を活かした新たなアイデアを提案する教育プログラムを提供することで、そのアイデアをキッカケに地域の大人と連携し、商品ブランドとして実現化させる」ことを目指しています。つまり「高校生発イノベーション」です。

これまでさまざまな取り組みをされているのですが、有名なのはこちら。地域の高校生による商品開発、気仙沼の「なまり節ラー油」です(現在は販売していないようです)。

小川さんから学生に向けて、中高生にイノベーションをどう説明しますか?と問いかけ。これ、意外と難しいですよね。一般的にイノベーションというと「技術革新」と考えられがちですが、技術だけではイノベーションは生まれません。小川さんは「未来をつくるアイデア」と伝えています。

じゃあ「未来をつくるアイデア」って、どんなアイデアなんでしょうか。「いままでの価値観・行動・習慣を変えるアイデア」と説明しているそうです。例えばどういうことかというと、福島県で生まれたジョセササイズ。思考のプロセスはこんな感じ。

①除雪は辛い。疲れる。
②辛いを楽しいに変換すると、エクササイズとも考えられる。
③みんなが楽しめる「ジョセササイズ」誕生!

今では「日本ジョセササイズ協会」もできて、観光客にも人気のツアーになっているとか。まさに「いままでの価値観を変えるアイデア」ですね。

そして、アイデアを実現させて普及させるところまでをイノベーションと捉えていると話してくださいました。そうそう、実際ここがとーっても難しいところなんですよね。

i.clubのはじまり

小川さんは東京大学大学院の出身ですが、東大にはi.schoolという、イノベーション人材を育成するスクールがありました(現在は外部団体になっています)。デザイン思考を中心としたスクールで、小川さんは学生時代に体験をしたことでその面白さにはまったとか。

在学中におきた東日本大震災で地域と関わったことをきっかけに、イノベーション教育を提供したいと考えて起業にしたそうです。

これからの時代に必要な力=好きなことで生きていく

これからの時代に必要な力は、好きなことで生きていく力。でも、そんなの無理って考える学生がほとんど。じゃあ、好きなことで生きていくために必要な力ってどんな力なんだろう?

好きなことで生きていく=自分の旗をたてる。これはどういうことかというと・・・

①自分の旗をもつ力
 =自分の「好き」から生まれる問いをたてられること
②だれも立てていない場所に旗をたてる力
 =自分が「イノベーション」を創造できること

で、どうしたらそれができるのかというと・・・

価値創造▶︎他者理解▶︎自己理解▶︎自己変容

というプロセスが必要で、最終的に目指すのは「自己変容」であると小川さんは因数分解していきます。「誰かのための価値創造に挑んでみようよ」というのが最初。自己分析ばかりしたって、自分は見えてこないよ、ということです。ハナラボも(っていうか、私は)そう考えているので、よく理解できます。

因数分解の難しさ

共感ポイントはたくさんあるんですが、小川さんと私の何が違うかって・・・それは、因数分解できているかできていないか。要は、因数分解をちゃんとしていない=言語化できていないということなんです。

冒頭で書いたように、私は「ハナラボの価値を可視化」するために大学院で研究することにしたわけです。ただ最近思うのは、言語化って危険だなってこと。言語化したとたん、言語化していないことが見えなくなってしまう。

先ほどの小川さんの因数分解だって、実際には違うパターンもあることはわかっているけれど、わかりやすいように分解して言語化しているはず。全員が当てはまるなんてことはない。

その言語化できないことも大切にしながら、言語化していく。そこは気をつけなくちゃと、最近思うのです。

このnoteは、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論のお裾分けシリーズです。

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