見出し画像

【詩】吊革


揺れる電車の吊革に
沈む心を引っ掛けて
朝の中を握っている

車窓の向こうに顔を出した
誰のものでもない太陽を
独り占めして集めては

その陽射しの清々しさに
預けた心がほっとして
私の中に戻って来る

繰り返しの毎日が
少しだけ違った今日の朝

少し心も歩き出す





この記事が参加している募集

私の作品紹介

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?