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#熊谷ラグビー場 に行って帰ってくるまで~初めての #トップリーグ 観戦~

このnoteは、ハンドボーラーの僕がジャパンラグビートップリーグ開幕戦、パナソニックワイルドナイツ vs クボタスピアーズの試合を観るために、熊谷ラグビー場に行ってから帰るまでの体験・感想を記したものです。

まだ行ったことのない方にはこれからの参考に、チーム関係者やラグビーファンの方には「初心者はこんなこと思ってるんだ」と知ってもらえたら嬉しいです。

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日本中で熱狂を生んだラグビーW杯から、早くも2ヶ月が経ちました。そして、いよいよトップリーグ開幕。いわゆる「ラグビーロス」の方は大勢いたと思います。僕もそのうちの一人でした。

W杯のときは日程が合わなかったり、チケットが売り切れだったりで行けませんでした…。なので、今回のトップリーグ開幕は本当に楽しみにしていました!

チケット販売開始は11月10日の10時から。同じ日の11時ごろに秩父宮ラグビー場のチケットを買おうとしましたが、既に売り切れ。なんとか熊谷のチケットは確保しました。凄まじい人気ですね。

テレビをつければ毎日のように選手が出演していたり、SNSでも積極的にトップリーグの告知をしていたり…。ラグビー界としての、想いをひしひしと感じていました。

最初に書いてしまうと、初めてのラグビー観戦はめちゃくちゃ面白かったです。競技面の面白さはもちろん、スタジアムも素晴らしくて、街ぐるみでのおもてなしも感じました。今まで観戦したスポーツとは明らかに違う雰囲気で、とても新鮮な気分でした。もちろん、改善してほしいと感じた点もありました。


それでは、実際の体験と感じたことを書いていきます。「 #熊谷ラグビー場に行って帰ってくるまで 」のハッシュタグをつけてツイートしていたので、それに沿って振り返っていきたいと思います。


・~スタジアム【移動】


試合開始が13時、スタジアムの開場が11時だったので、最寄りの熊谷駅に10時半前に着くように自宅を出発しました。電車で約2時間。車内では選手やチーム、リーグのSNSを見ていました。

特にトップリーグの公式ツイッターは、W杯開催中から積極的に発信していて、いわゆる「にわかファン」をリーグへ結びつけるような働きをしていたと思います。告知に加えて各チームの活動や、カウントダウンも48日も前から行っていました。

今回対戦したパナソニックとクボタのSNSも見ましたが、プレー面や試合の告知だけでなく、ファン感謝祭や社会貢献活動も行っている様子が見れて、とても親近感が湧きました。



多くの情報を発信していたので、2時間の移動があっという間に感じました。予定通り10時半前に熊谷駅に到着。車内はそれほど混雑していませんでしたが、改札階に上がると既に凄まじい人で溢れていました。

駅のトイレ(特に女子)は、行列ができていました。今後も今回くらいの動員(チケット完売)があるなら、開場の1時間前くらいには来た方が良さそうですね。後で書きますが、スタジアムのフードパークも大混雑でした。

「もう少し早く来れば良かった…」と萎えていましたが、改札を出ると、胸にKUMAGAYAと書かれたジャージを着たスタッフの方々が、ハイタッチで迎えてくれました。こういうおもてなしは、暖かい気持ちになれますよね。

スタジアムへのバス待ちも200mほどの長蛇の列でしたが、誘導の方がとても丁寧で、バスも次々と来ました。待ち時間は15分ほどでしたが、ストレスは全然感じませんでした。

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一般通行者の邪魔にならないように、きっちり誘導していました。

バスを待っている間、街の様子を見ていましたが、ラグビーボールのモニュメントがあったり、パナソニックの旗が掲げられていました。マンホールもラグビー仕様。熊谷はラグビーの街なんですね。

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スタジアムへはバス以外に、タクシーが増車されていて、レンタサイクルもあるようでした。徒歩で行くには50分ほどかかります。自転車で行くのも、天気が良い日は気持ちよさそうですね。


バスに乗って約15分、スタジアムに到着。とにかく人、人、人。「みんな楽しみにしてたんだな」と思いながら、入場ゲートへ足を運びました。

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・~試合開始【スタグル、席取り】

入場ゲートの前では、熊谷市のラグビーマスコットの「スク」と「マム」が迎えてくれました。熊谷市では、ラグビーで街を盛り上げる「スクマム!クマガヤ」というプロジェクトを行っていて、街の至る所でこの2人(匹?)を見ます。

ちなみに、触るとめっちゃモフモフしてます。

2人にお出迎えしてもらった後、入場ゲートへ。正面だけでなく、他にもゲートがあったみたいですが、案内看板が文字と矢印だけで少しわかりにくかったかも…。図で示してくれればありがたかったですね。

チケットを確認してもらい、簡単な荷物チェックを受けて、いよいよ中へ。入場時には、両チームのフェイスシールをもらいました。家族連れの方々がそれぞれのチームのシールをつけ合っていて、微笑ましかったです。

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帰るときに気づいたのですが、両チームのメンバー表がゲート横の机に置かれていたようです。試合中選手の名前が分からないシーンが多々あったので、入場時に渡してほしかったです…。

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バックスタンド側、西ゲートから入って左側にはいくつかのキッチンカーと喫煙所、右側の広い広場には多くのキッチンカーとラグビー体験ブース、各チームのブースがあります。

普段ラグビーに触れる場所はほとんどないので、自分もやってみたかったです笑。特に子ども連れに大人気で、お父さんたちも楽しそうに身体を動かしていました。

スタグルはたくさんのキッチンカーが並んでいましたが、人が多すぎてどこも大行列。どの列がどの店に繋がっているのかもわからない状態でした。もしかしたらコンコースのほうが早く買えるかも…。「スタグル食べたい!」という人以外は、駅前で買った方が良いと思います。

僕は約40分並んで、ラグビーフードと書かれていた野武士丼(600円)を購入。肉野菜に濃いめのタレが絡んで、ご飯がすすみます。ボリュームもたっぷりです。

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ちなみに、一緒に行った連れは野武士うどん(500円)をチョイス。鰹が効いた出汁が、列に並んで冷えた身体に染みました。寒い日には特にオススメです。

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お腹も満たして、いよいよスタンドへ。まず感じたのはピッチとの近さ。すぐ目の前に芝が広がっています。アップ中の選手の表情もはっきり見えます。競技を観戦する上での近さは重要だと、改めて感じました。

試合開始40分前では、ゴール裏の席は比較的空いていましたが、連れと話して、バックスタンドから観ることに。

バックスタンドを南側から歩いていきましたが、既にほとんどの席に人が座っていました。そのまま歩いて、北側の上部はまだ空いていたので、そこから観ることに。上部でも、十分近さを感じます。

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全席にドリンクホルダーがついてます。

ピッチでは選手たちがアップを行っていましたが、僕と連れは「日本代表探し」をしていました。テレビで見ていたヒーロー達を自分の目で見れて、テンションが一気に上がりました。特に連れはパナソニックの福岡選手が好きなようで、だいぶ興奮していました笑。

試合開始15分ほど前になると、両チームの選手紹介が始まります。大型ビジョンに流れるカッコいい映像とともに、MCが選手の名前を読み上げます。

このとき、海外選手も含めて代表歴も紹介してくれるので、W杯の記憶が蘇るような感じを味わえて、とても良かったと思います。代表選手が呼ばれたときは、みなさん大きな拍手をしていました。

選手紹介が終わったあとは、W杯のときと同じ和太鼓の演奏とともに、ジャージ姿の選手が入場してきます。みなさん「待ってました!」と言わんばかりの大きな拍手。スタジアムも多くの人で埋まって、素晴らしい雰囲気でした。

ひとつ残念だったのは、メインスタンド両脇の一画が丸々空席だったこと。チケットは完売とのことだったので、招待席だったのでしょうか。そこそこ良い席だったこともあり、SNS上でも話題になっていましたね。

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ともあれ、あとは選手達が最高のプレーを魅せてくれるはず。待ちに待ったキックオフ!


・~試合終了【プレー、ハーフタイム】

試合が始まってまず驚いたことは、「静かさ」です。サッカーのように両チームのサポーターが応援歌を歌うことはほとんどありません。
※数回「いけいけ○○!」と声を揃えて応援する姿を見ました。

連れは「静かでさみしいね」と一言。ただし、良いプレーには大きな拍手と歓声が起こります。トライしそうな場面では、「いけいけいけ!!!!」とみんなが口を揃えます笑。

ラグビーの応援は人の感情がそのまま口から発せられる、そんな感じがしました。「思わず」とか「自然と」という言葉が当てはまるかもしれません。

サッカーの大迫力のチャントも大好きですが、ラグビーの静けさと大歓声のギャップも、リアルな感じがして好きですね。静かなことで選手達の声や、タックルで身体が衝突する音なども聞こえてきて、耳でもラグビーというスポーツの激しさを感じることができました。


プレーしているときは、大型ビジョンでズームした映像を流してくれるので、密集の様子がわかりやすかったです。反則があった際には、ビジョンにルールの説明を映して、MCもルールの解説をしてくれて、初心者にもわかりやすい配慮がされていました。

ただ、ルールをあまり理解していない連れからすると、「カタカナばかりで、よーわからん」とのことでした。簡単なハンドブックがあれば良いかもしれませんね。


試合はパナソニックが竹山選手のペナルティゴール(PG)で先制。クボタもファンデンヒーファー選手のPGで直ぐさま返します。キックのときは静かにするのが、ラグビー観戦のマナーのようです。

そして17分、世界を沸かせた韋駄天が魅せてくれました。山沢選手の芸術的なキックパスが逆サイドのライリー選手へ。ライリー選手も、これまた芸術的なタップパスで福岡選手に。そしてトライ。

会場は大歓声。連れも大興奮。笑

これだけではなく、21分。今度はライン際でパスを受けると、ステップで一人を交わして一気に加速。追いかける二人をぶっちぎる姿はまさに「韋駄天」。立て続けにトライを奪いました。連れは声も出ません。

福岡選手の活躍もあり、前半は27-3でパナソニックが大きなリードを奪い、ハーフタイムへ。選手が走ってロッカールームへ戻る姿は見ていて気持ちいいですね。


ハーフタイムになると、多くの方がトイレに行ったり、食べ物を買いに人がコンコースに流れ込みます。

僕は席から動きませんでしたが、周りの人の話では、「トイレは混んでいたけど、以外とスムーズ」だったそうです。確かに個数はたくさん設置されているので、回りが早いようですね。ちなみにトイレの水道は温水。ありがたいです。

ピッチではこれといったイベントはなく、次戦の告知などがされていました。結構暇な時間だったので、混雑解消も含めて楽しめるイベントやトークショーがあれば良いなと思いました。

また、この時期のスタジアムはめちゃくちゃ寒いです。ブランケットなど、膝に掛けれるものの持参をオススメします。欲を言えば、温かい飲みものをくれる売り子さんがいれば嬉しかったです。

後半が始まると、日本代表の坂手選手に代わって、ドレッドヘアでお馴染みの堀江選手がピッチへ。このときにも大きな歓声と拍手が送られていました。

試合は膠着した状態が続いていましたが、クボタの力強いスクラムにパナソニックのミラー選手が反則を犯し、10分間の退場(シンビン)。これを機にクボタが攻め続け、25分にファンデンヒーファー選手がトライを奪います。

このシーンでは、テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)というビデオ判定が行われました。大型ビジョンにリプレイが映って、現地の観客も映像を見れるので、とてもわかりやすいですね。

ちなみに、TMOの際、ビジョンには日本代表スクラムコーチの長谷川慎さんが跳んでいるマットレスの広告が映っていました。絶対にビジョンを見る機会なので、頭に残ります笑。

シンビンの間はクボタが攻め続けますが、パナソニックはなんとか一人少ない状況を耐え抜きました。すると終了間際の38分、後半から入った堀江選手が魅せます。

ライン際でパスを受けると、華麗なターンで一人を交わし、ワンカイナベテ選手へ冷静なラストパス。パナソニックが試合を締めくくるトライを決めます。

そして、試合終了のホーンが鳴ったとほぼ同時にピッチの外へ蹴り出し、ノーサイド!34-11でパナソニックが勝利しました。


・~帰宅【ファンサービス、スクマム!クマガヤウォーク】

マンオブザマッチは、2トライを奪ったパナソニックの福岡選手。テレビで観ていたプレーを生で観れて、大満足です!

その後は、両チーム集まっての写真撮影。試合が終われば敵味方関係なくラグビー仲間。ラグビーだけではなく、様々なスポーツに広がって欲しいですね。

クボタの選手達がロッカーへ戻った後、代表選手達への花束贈呈、キャプテンの坂手選手の挨拶、そして関係者との写真撮影が行われました。

結構長い時間行われて、もう少しスムーズに段取りしてほしいなと思いました。というのも、このときスタンドの観客は「選手達が近くに来るかな?」と寒い中待っていました。セレモニーが長くて帰ってしまった人も見かけました…。試合後、両チームともにピッチを一周してくれれば、みなさんも喜ぶと思います!

でもセレモニー後には、パナソニックの選手達がTシャツとサインボールをスタンドに投げ込んでくれました。残念ながら取れませんでしたが、最後まで待っててよかった笑。


選手達がピッチを後にするのを見届けて、僕たちも帰路につくことに。みなさん同じタイミングでスタジアムを出るので混雑しますが、次から次へとバスが来て、スムーズに輸送が行われていたように見えました。

僕たちはバスではなく、徒歩で熊谷駅まで帰りました。というのも、「スクマム!クマガヤウォーク」という、スタジアムから熊谷駅の約3.5kmを歩いて帰るイベントがあるからです。

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スタジアムから駅まで約50分と、アクセスは正直良くありません。そうすれば必然的にバスも混みます。そこで、歩くことをイベント化してしまおうというのは、とても良い考えだと思いました。

歩いている途中は、スタッフの方が笑顔で話しかけてくれたり、「○kcal消費!」のような看板があったりしました。また、熊谷駅に来たときにもらったうちわには、道中のお店なども書かれています。

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ちなみに、うちわの裏側にはこんなことが書かれています。

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実際に歩いて帰る人も多く、平坦な一本道なので案外楽に駅まで歩けました。試合中はずっと座っているので、良い運動になりますね笑。

途中でスタンプカードに押印してもらって、駅では稲垣選手のサインカードをもらいました。歩くこと自体がもっと楽しくなるようなイベントになれば、もっと良いなと思いました!


電車に乗る前は、連れが「お土産買いたい」とのことで、駅直結のグッズブースで見ていきました。僕も「スクマムグッズ欲しいな~」と思ったので、ネックストラップを買いました。早速社員証に使ってます笑。スクマムTシャツやパーカーも売っていました。

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クマ × クマ

帰りの電車は、それほど混雑なく座ることができました。恐らく徒歩とバスに別れることで、観客の駅到着時間がうまいこと分散しているのだと思います。

帰りの電車では、他の会場の結果を見ていました。また、DAZNやJSPORTSのTwitterではプレー動画をすぐに発信していたので、とてもありがたかったです。帰りの電車で楽しめるコンテンツがあるのは良いですね!会話のきっかけにもなります。

一通り見た後は、乗り換えも一回だったので寝ました。クマガヤウォークで程よく運動したので、気持ちよく寝れました笑。

最寄り駅に着いたのは18時半。連れとご飯を食べていると、「またラグビー行きたい」と言っていました。直近の試合はチケット売り切れだったので、11節~のチケット販売日の2月8日にリマインダーを設定しました。連れはすっかりラグビーが好きになったようです。もちろん、僕も。


以上が、「熊谷ラグビー場に行って帰ってくるまで」でした!

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・終わりに

W杯を開催しているときから、ずっとラグビーを生で観戦したいと思っていました。今回、熊谷でその機会を味わえて、本当に楽しくて嬉しかったです。

熊谷は街として「スクマム!クマガヤ」を掲げているラグビータウン。熊谷駅周辺にはフラッグやモニュメントがあって、至る所にラグビーを感じました。また、駅とスタジアムの人の輸送は素晴らしかったです。毎試合、今回のようなバスを手配するのは難しいと思うので、「クマガヤウォーク」のように、みんなで歩いて行く文化が定着すれば良いですね。

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そして一番感じたのは、スタッフの方々のおもてなしです。駅でハイタッチをして送り迎えしてくれた方を始め、バス誘導の方も、スクマムと一緒にいた方も、クマガヤウォークで案内する方も。みなさん親切で、「写真撮りましょうか」と声を掛けてくれたり、笑顔で話しかけてくれました。

このようなコミュニケーションは、テレビの前では味わえない暖かさがあります。また行きたいと思えるような、人との繋がりがあります。現地観戦では試合内容の良し悪しよりも、小さなおもてなしの積み重ねの方がはるかに重要です。熊谷には、それがありました。


昔からのファンを除けば、今の段階で多くの人の観戦理由は「日本代表選手を見たいから」だと思います。僕も、福岡選手や稲垣選手を見たかった面があります。

つまり、観戦理由は「人」です。これをチーム、そして競技に繋げていくことがラグビー界の課題だと思いますが、そのポテンシャルは十分にあると感じました。僕がまた観戦したいと思ったのは、ダイナミックなプレーを生で観たいことと、いろんなチームの雰囲気を肌で感じたいと思ったからです。

今回、純粋に「ラグビーの生観戦って、迫力があって面白いな!」と思いました。次はどの会場に行くか決まっていませんが、ワクワクしながら2月のチケット解禁を待ちたいと思います。

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最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

このnoteがラグビーを観戦したことがない方や、観に行こうか迷っている方のきっかけになれば幸せです。同じことを感じてくれた方は、拡散してくれると嬉しいです。意見や感想があれば、コメントもお待ちしています。


次は、どこへ行こうかな。

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