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わかりやすい!中医学の基礎Vo.11〜陰陽バランスとからだの不調〜

陰陽バランスとからだの不調との関係


今回は、陰陽のバランスが私たちの体にどのように影響するのか、少し詳しくご紹介いたします。




陰陽に分類される『気血津液』の役割


陰に分類される、血・津液・津液は私たちのからだを潤し、余分な熱を冷まして体を不調のない快適な状態に保つ役割があります。

陽に分類される気は、体を温めて活動的な状態にする役割があります。


この、陰陽のバランスは、季節や環境によっても変化しますが、不調を感じないように環境に応じて常に変化しており、からだを健康な状態に保っています。


陰陽のバランスがとれていて、不調を感じない状態

陰陽バランスが取れている状態


陰陽バランスが崩れると不調になる

何らかの原因によって、陰陽のバランスが崩れた状態が長く続いてしまうと、体が、「バランスを崩しているよ!」、このままだと重い病気になってしまうよ!」というサインとして、「不調」を感じるようになるのですこのバランスが崩れた状態が、「不調」として現れます。

バランスの崩れ4タイプ



一般的に、陰陽のバランスが取れていない状態としては、次の4タイプがあります。


●熱が過剰になった状態(陰は正常)=実熱
●陰が過剰になった状態(陽は正常)=実寒
●陽が不足した状態(陰は正常)=陽虚
●陰が不足した状態(陽は正常)=陰虚

『実熱』『実寒』『陽虚』『陰虚』

は、中医学の用語で聞きなれないため難しく感じると思いますがが、陰陽のバランスの崩れと結びつけて覚えてくださいね。


タイプ1 実熱(じつねつ)



実熱=陰は正常で、陽気が優っている→ 余分な熱が生まれる



タイプ2 実寒(じっかん)


実寒=陽気は正常だが、体を冷やす陰が余分にある



タイプ3 陰虚(いんきょ)

陰虚=陽は正常だが、体を潤す陰が足りない →からだが乾燥したり熱を持つ




タイプ4 陽虚(ようきょ)


陽虚=体を温める陽気が不足している → 冷える


4つのタイプをご紹介しましたが、「実熱」、「実寒」の場合には、風邪や流行性の感染症、スキー場などの寒い環境にいるなどの外的な要因が大きいため、一時的なもののことが多く、漢方薬の一時的な服用で症状が良くなることがほとんどです。

陰虚・陽虚は、長年の生活習慣によるものが多く、体質的なものもあるので漢方薬を服用すると同時に、生活習慣、食事の内容を見なおしていくことで症状の改善とともに体質改善をしていく必要があります。


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