十六日目

 例年に見ない病院通いで、毎年夏にお願いしていたピアノの調律が、今年は秋も半ばになってしまった。十時の予定が九時半にやって来たので、準備が整っておらず、大いに慌てる。調律師さんは穏やかな良い人なのだが、どうにもこうにも時間を守ってくれないのが困る。いつもは大幅に遅れるのに、予告もなく早く来られるとそれはそれでとっても困るのに…。
 客人に喜んで犬が飛び出したが、実は犬に優しい人だとわかった。来年から、遠慮して閉じ込めておく必要はなさそうだ。
 腕と咳は変わらず…。これも後遺症の一種なのか、右腕の皮膚だけやたらと痒い。蕁麻疹でも乾燥からでもないようで、抗アレルギー剤も保湿剤も痒み止めすら効かない。血流が悪くなっているのだろうか。ずっと何処かがおかしいというだけでも、しっかりストレスになる。

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