1月19日

 在宅中の日中にかかってくる電話に、ろくなものはない。大方セールス。ナンバーディスプレイに表示される、見たことのあるような番号を無視すれば、留守番電話に変わっても、メッセージが録音されることはない。迷惑な電話に対し、居留守を使うことに罪悪感さえ抱かなくなって久しい。
 遅めの昼食中、電話が鳴った。出るかどうかは番号を見てからだが、恐らくいつものセールスだろうと覗き見た表示パネルには、ちょっと知っているような市外局番。出ると、普段通っている居住区内ではない、前年度、就業中に登録に行ったハローワークからであった。
 月末に行われるという面接会への誘い・・・。こんなことは初めてだったので驚く。
 しかし、嘗て天職だと信じたその職種に戻る気は微塵もない。面接会への誘致であって、採用前提の話ではないのだから、行けば仕事が決まる!と思ったわけでもないが、何のために自分の新天地を求めて今日まで粘っているのかわからなくなった。面接会をするという事業者に覚えがあったのは、決して戻る気はなくても、その事業所の求人を見た記憶が彼方にあったからだ。
 そもそも登録時に、資格が必要で経験職でもあるその仕事に就くつもりがないという話はしていた。無職を十ヶ月続けても、妥協してその職に戻る気はなかったので断りを入れた。後ほど、一応ハローワークで検索したが、その求人は出て来ず、とある求職サイトの中に見つかった。案の定、こちらの希望に何一つ該当していなかった。
 面接会を開催・・・とはいえ、思うように人が集まる気配がなく、登録してある資格情報から該当者を当たっているのだろう。迷わず断って良かったと思った。
 
 相変わらずコロナで先は見えず、年末以来、めぼしい求人にも行き当たっていない。
 今月に入って2キロも太ってしまった私は、このところ度々、奇妙な夢を見る。夢診断に因れば、悪いどころか良い兆しを感じるのだが、決して気持ち良い夢ではない。
 それとは別に、この一年ほど、自分が結婚する夢を再々見るも気になっている。
 昨年度、仕事の不利益変更に遭って以来、結婚願望が見事に消えてなくなってしまった私には、ちっとも嬉しい夢ではない。そればかりか、自分が結婚する夢は、病気への注意勧告だというから尚更である。
 私がもうすぐ病気で死ぬのだとしたら、残り僅かな余生を、したくもない仕事に費やして無駄にしたくはない。
 明日、死ぬ気で生きる!
 それが逃げになっていなければ良いのだけれど・・・と俄に心配しながら、年明けから続けているバスタオルの雑巾化が間もなく終わるので、お金になる仕事を探し続ける一方で、お金にならない、今を生きるための仕事を模索している。

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