鹿児島で仲良くなった人に、そろそろ、また、来てよと言われたので、今回は2泊3日。慰霊の旅をすることにした。

 一日目は薩摩藩英国留学生記念館。曾木の滝、知覧特攻平和会館、万世特攻平和祈念館、笠沙泊 
二日目は坊津の鑑真記念館、秋目(「007は二度死ぬ」のロケ地) 、野間神社,火之神公園(立神岩、戦艦大和慰霊碑)、釜蓋神社、枚聞神社、西大山駅、指宿泊、
三日目は種子島(鉄砲伝来館)、屋久島(ヤクスギランド)を経由して帰る。という移動距離だけでも膨大な計画。

薩摩藩から英国に留学した中でも人気なのは五代友厚。ディーンフジオカが朝ドラで演じて有名になった。同時に、「てんがらもん」という映画で三浦春馬が演じて有名になった。そしてそれが、彼の遺作になった。何回か映画館で見たが、毎回、後半はすすり泣きが聞こえ、最後にスタンディングオベーションとなる。誰の慰霊かというと、ややこしくなるのだが、どうしても、来てみたかったところだ。アクセスの良くないところなのに、結構、人がたくさんいる。そんな田舎に英国に密航する船が着く場所があるのだろうか、と思ったら、とんでもない、立派な港。そもそも、もともとは近くに金山があり、とても栄えたところらしい。今の地図で動きを考えたら、歴史の正しい理解は出来ないかもしれない。

 曾木の滝は「東洋のナイアガラ」と言われる。ナイアガラに行ったことがないので、その表現が正確なのかは分からないが、ド迫力だった。

 知覧は武家屋敷が素晴らしいし、特攻平和会館も大きくて資料もたくさんあり見どころがある。それに引きかえ万世特攻平和会館は本当に小さい。でも、こちらの方に用事があったようだ。そこから笠沙への道は、ほとんど車が通らないのに、立派な道路になっている。そこを走っていると、私についてきた特攻の人たちが、
「ああ、僕たちが最後に見た景色と変わらない。僕たちが守ったんだ。」
と喜ぶ。ずっと守る気持ちを持っていて下さったことに感謝で涙がでる。

 笠沙はニニギ様がコノハナサクヤヒメ様を見染めた場所とされている。でも、そんな感じの砂浜はない。
「ここは息子のお嫁さんが来た所です。」
ということらしい。出会いの場所だから宿泊地にしたのに肩透かしだ。その宿の資料館に笠沙から伊勢へ船の定期便があったという資料が展示されていた。神武天皇の神武東征を説明できるなと嬉しくなる。

笠沙からは上海が見えるような気がするくらい、近い。ニニギ様が中国大陸から来たという説があるのも頷ける。

 二日目は海岸沿いに岬を回る。海を見ながら素敵なドライブだ。鑑真記念館を見学し、秋目に行くと、点在する島が見える不思議な景色だ。「007は二度死ぬ」のロケ地だったそうだ。どうやってこんな所を見つけたのだろうと思いつつ、野間神社にお参りする。そのまま、ずっと海沿いに走ると火之神公園という所に出る。アニメの聖地とされているが、鬼とかとは関係ない。立神岩が見え、そのずっと向こうに戦艦大和が沈んだらしい。静かに手を合わせる。頭に釜蓋を乗せて落とさず歩けたら願いが叶うという釜蓋神社を参拝する。正式名称は射盾兵主神社といい姫路にある神社と同じ名前だ。枚聞神社を参拝して、最南端の駅と言われる西大山駅で記念撮影。指宿に泊まった。

 翌日は指宿港から船で種子島。鉄砲伝来館をみてJAXAのロケット発射地を見て回る。また、船に乗り屋久島へ。クジラが航路を通るので、スピードを落とすから到着が遅くなるというアナウンスが船内である。屋久島はヤクスギランドという歩きやすく整備してある森を歩いた。普段は神社などの木を触ってはいけないという姫神様たちなのだが、今回は触っていいという。むしろ触って微生物を取り入れて来いとのこと。
 屋久島と種子島は島の周囲の長さは変わらない。同じ大きさの輪ゴムを両側にひっぱったのが種子島で、丸く置いたのが屋久島という感じだ。だから、面積は屋久島の方が多い。人口も屋久島が3倍くらいだ。屋久島は海沿いは温暖な気候で、内陸は高度があるので、寒い。同じ島の中に沖縄と北海道があるようなものだという。ノアの箱舟なみにあらゆる種類のいきものがあるというのも頷ける。
 屋久島はもちろん、たくさんの龍がいる。私のエメラルドグリーンの龍も居心地が良さそうだ。
「ここに残る?」
と聞いたけど、残らないとのこと。

 屋久島でトビウオの素揚げを食べた。羽の部分もカリカリして美味しい。
 帰りは、また船で鹿児島まで行って、飛行機で東京に帰った。とにかく、島は移動が大変だ。

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