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マネージャー必読!『心理的安全性 最強の教科書』を3分で学ぶ!!

以前からNOTEに心理的安全性の記事を書いていますが、一度しっかり心理的安全性の本を読んでみようと思い、選んだのがこちらです。

筆者は、ピョートル・フェリクス・グジバチさん。著者紹介によれば、Googleで人材開発・組織開発に従事した後、プロノイア・グループ代表取締役となる。もっと知りたい方はこちらを参照してください。

本書の対象は、主にマネージャーとなっています。
マネージャーがチームの心理的安全性を作り出す要になるというが、本書のメッセージです。でも、メンバーもマネージャーの心理的安全性を保つようにしてね、というのが隠れたメッセージかなとも思います。
本書は、理解編、マインドセット編、実践編の3部構成です。心理的安全性の定義から、考え方の基本、実際の運用までを順をおって丁寧に解説しています。しかも難しい内容ではなく、誰にでもわかる内容になっています。

本書では、心理的安全性の定義を次のように述べています。

心理的安全性は、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンソン氏が最初に提唱した概念で、「対人関係においてリスクのある行動を取っても、このチームなら馬鹿にされたり罰せられたりしない」と信じられる状態」を意味します。
 これに加えて僕なりの定義を紹介すると、心理的安全性とは「メンバーがネガティブなプレッシャーを受けずに自分らしくいられる状態」「お互いに高めあえる関係を持って、建設的な意見の対立が奨励されること」です。

東洋経済新報社「心理的安全性~最強の教科書」P1

本書を読むと、心理的安全性の本質的な話が分かります。
心理的安全性はゴールでなく手段である。ゴールはチームで成果をあげること(P34)。
このことは繰り返し繰り返し述べられています。
職場に心理的安全性を作るのは、それ自体が目的ではなく、成果をあげるためという指摘はものすごく分かりやすいです。
心理的安全性という言葉が独り歩きしだし、「ぬるま湯状態の職場を心理的安全性の高い職場」という勘違いもでてきていますので、このことを意識していきます。

続けて本質的な話は次のとおり。
・人にやさしく、結果に厳しく。つまり、人とタスクを区別するということです(P68 )
・マネージャーは、人を管理する人ではなく、仕事のプロセスを管理する人(P77)
・メンバーは自分のブランドパーソナリティを知っておこう。つまり、周りにどんな印象を与えているかを自分が把握しているかということです(P113)。
・問題が起こったときは、マネージャーはすぐ解決方法を伝えようとしない。つまり、解決方法を与えられると、メンバーの存在が否定されかねないので、メンバーの気持ちを考慮して、一緒に解決策を考えるという姿勢が望ましいということです(P244~250)。
・目標設定をするとき、心理的安全性の確保に配慮しているか(P286)

東洋経済新報社「心理的安全性~最強の教科書~」より

いろいろな価値観を持つメンバーが、共通のタスクを遂行するために集まっているのがチームであり、タスク遂行を果たすためのチームを率いるのがマネージャーです。
最後まで読んでみると、メンバーもマネージャーも、ともに感情を持った人間であり、「幸せな人生を望む」ことは共通なのではないでしょうか、というのが筆者の最大のメッセージとなっていることが分かりました。

本書を読む前は、もっと行動心理学に基づいた理論書のようなイメージを持っていました。しかし、読んでみると人間のエモショーナル(感情)に注目して、「チームの心理的安全性を作り上げるにはどうしたらいいか」を具体的な事例をふんだんに使って説明していました。

今マネージャーの人、これからマネージャーになる人にとって、チームとして成果を上げるヒントが欲しい方はぜひ読んでみてください。
場面ごとにマネージャーの言動が、職場の心理的安全性にどのように影響するかを解説しています。
自分にこんなシチュエーションが生じたら、こんな言動になるかなとイメージしながら読むときっと理解が深まります。

関連するカテゴリーもご紹介しておきます。
・目標設定手法として「OKR」が心理的安全性と親和性がある。
・心理的安全性を高める評価、低める評価。
・メンバー理解を阻害するバイアス(偏見)を知っておこう。
・マネージャーだけでなく、メンバーもより深く自己分析しておこう。
これらは、ごく一例ですので、ご自身でピョートルさんのメッセージを受けとってみてはいかがでしょうか。

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