更年期障害とバセドウ病

バセドウ病の発症は13年前、40代に入った頃だった。

その頃、小学校の読み書かせボランティアの代表、授業サポートボランティア、PTA活動等で忙しくしていた。
ストレスも多かった。

発症当時の症状は、疲れやすい・動作時息切れ・のぼせ・発汗等で、なんとなく調子が良くない程度で、更年期障害が早めに来たのかなぁ…と気楽に考えていた。

明らかな体重減少はなく、眼症状がなかった事もあり、最初の診断は更年期障害だった。

更年期障害を緩和する漢方薬が処方され、漢方薬の内服を2週間続けた。
しかし、2週間分の漢方薬を飲み終える頃になっても症状は緩和されず、むしろ症状が強くなり、食事をするのにも息切れし、少し動くと頻脈となり、体重が減少し始めた。 

それでも私は、更年期障害と信じて疑わず、バセドウ病と言う疾患名は、頭の片隅にも無かった。

再診時に医師に症状悪化を伝えたところ、そこで初めて医師からバセドウ病の疑いを告げられ衝撃を受けた。
「えっ!私がバセドウ病?まさか!」
家族や親戚にバセドウ病の人はおらず、バセドウ病は私にとって遠い疾患だったからだ。

血液検査の結果、バセドウ病と告知された時は、ショックのあまり、人目を憚らず診察室で泣いた。

更年期障害とバセドウ病の症状は似ていて、血液検査をしないと診断がつかない。

更年期障害で苦しんでいる人の中には、隠れバセドウ病の人がいるのではないか?と思う。

★喉のつかえ
★疲れやすい
★腹痛・便秘・下痢
★のぼせ・ほてり・発汗
★手足の冷え
★皮膚の乾燥
★不眠
★イライラ
★思考力低下
★動悸・息切れ
★精神症状
★月経不順

以上のような症状を抱えている人は、更年期障害と思い込まず、迷わず受診して、自ら医師にバセドウ病の可能性を問い、血液検査をお願いして欲しい。

早期発見早期治療により、バセドウ病の悪化軽減が期待できるし、寛解までの期間や予後が変わって来ると思う。


……………………………………………………………

筆者のバセドウ病闘病歴
2008年:バセドウ病発症→直ちにメルカゾール内服開始/同年:メルカゾール副作用出現→プロパジールに変更/2010年:断薬/2011年:寛解診断/2021年9月:再発にてプロパジール開始/2021年10月:プロパジールの副作用にて無顆粒球症→プロパジール中止しヨウ化カリウム丸単独療法へ変更/2022年1月末:甲状腺全摘出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?