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パリ・ブレスト・パリ 2023参戦記 完走の為の準備編(走行作戦、トレーニング)その2


はじめに

パリ・ブレスト・パリ( PBP)2023に参戦してきましたので、レポートを記します。本記事は完走の為の準備編その2(トレーニング、走行作戦)になります。事務準備編、その1は下記。

完走の為の準備編 その2

今回は走行作戦/トレーニング編です。あくまで私の例ですので、答えは人それぞれ、参考なる部分があれば幸いです。

走行作戦

不測の事態に備え、計画は85時間で組みました。
必要なグロス速度は14.3㎞/h。走行中はグロス約18㎞/hrで計算。残り時間を仮眠所の滞在時間として計算しています。

ざっくりの走行予定

細かい作戦
〇一気に走る距離を350㎞以下に*初日は仮眠挟むので実質200㎞+235㎞
(私の場合、350㎞超えると集中力低下、眠気が来る)
〇夜毎に仮眠をとる(体内のリズムを崩さない)
〇トレインに無理に乗らない(普段練習していないことは極力さける)
〇チェックポイント以外では極力止まらない(いつものブルべだと写真とか気になる店で止まりがちなので)
〇平坦はエアロポジション意識(脚を少しでも残す)
〇長い登りはなく、アップダウンが多いとのことなので、アップダウンの惰性をうまく使う。登りも下りも一定にパワーかける感じ。
〇惰性で突破できない登りは淡々と上る。とにかく踏まない。

トレーニング

基本ソロ活動なので、チーム練習や師匠的な人もおらず、特別なことはしていないです。ただ、自己管理能力とメンタルは鍛えられたかもしれません。

〇平日は実走が難しいので、週末のロングとブルべでトレーニング
〇2-6月までは富士ヒルの練習でFTP向上トレーニングも追加
〇暑熱対策で6,7月はブルべに4本参戦。100㎞超えノンストップ練(荒サイ、利根サイ往復、カスいちとか)。きついですが効果抜群。
〇2022に摩周湖1000㎞、2023本州縦断1900㎞で1000㎞オーバーの感覚を身に着けた。

摩周湖1000㎞。東西南北に走るので気候が大きく変動。

振り返り/反省

走行作戦

〇計画に対してマイナス5hr
 ⇒4日目の120㎞を3日でならすことが出来、仮眠1回分を減らせたため
〇グロス速度は約18㎞/hで計画通り。最終日のグロス速度が一番速い
 ⇒最終日はトレインにいる時間が長かった為
〇初日の仮眠所滞在が予定より長い
 ⇒うまく仮眠できなかった為、覚醒するまで時間かかった
〇走行時間50hrに対して、停止時間が30hr
 ⇒各PC,WPでの滞在時間が長かった。あまり意識できなかった

今回のざっくりの実績

うまくいったこと
〇ハンガーノックなど身体の不調は起こさなかった。
⇒夜毎の仮眠、補給作戦が上手くいった。あと私設エイドには大変お世話になりました。
〇脚は思ったより消費せず済んだ。
⇒坂で無理しなかった、平坦のエアロポジション、トレイン活用で全体的に省エネで走ることができた。

基本はこの姿勢で走行。

最大の反省

トレインをうまく使えなかったこと
所々でトレインに乗っただけで1日毎の距離を少しずつ伸ばすことができた。トレイン耐性をもっと付けて次回は臨もうと思う。
ただ、ほぼ急造トレインで走り方が皆違う。合わないときは無理に合わせなかったので、そこはいい判断だったと思う。あくまで自分に合ったトレインに乗るのが大事。運ゲーかもしれないが。。。

最大の誤算

仮眠が上手くできない&仮眠所満杯。
・初日1回目の仮眠所・・・ベットはマットで気温も適温。熟睡。
・初日2回目の仮眠所・・・ベットはコット。コットが硬い、くそ暑い、隣の人がいびき凄い。ほぼ寝れない
・2日目の仮眠所①・・・まさかの空きがない。30分以上待っても何も起こらないので、眠気眼で次のPCへ。
・2日目の仮眠所②・・・まさかの空きがない、その2。15分待てば空くらしいので待機。コットだが、室温は適温、眠すぎてそこそこ熟睡。

コットはこんな感じ

4年後はどうなるかわかりませんが、マットの仮眠所で寝たほうが100倍よく眠れる。情報ゲットして狙ったほうがいい。あとは意外と背の低い草むら、木陰で昼寝がいいかも。涼しいし。仮眠所は耳栓は必須。室温が寒いのは着ればいいが、暑いのはどうしようか。。。。ベット満杯問題は夜のピーク時間になるときは規模の小さいWPでなく、大きめのPCで仮眠するしかないかな、、、

木陰で昼寝、道中もこんな場所が結構ある

反省2

停止が思ったより長い
ペースが予想より余裕があったので、あまり意識できなかった。
諸先輩方も皆さんおっしゃられているが、PCは思った以上に時間を使った。
トイレ、食事は各PCによって混雑状況がバラバラなので、臨機応変に対応が必要。今回は初日の昼食どきのPCが食事もトイレも激込みで、コース沿いのマックを1回使用した。食事も並ばず、トイレもきれいだったので時間とタイミングがあれば使ってもいいと思います。

マックは世界共通

反省3

仮眠場所の急遽変更、ドロップバックの入替に時間がかかった
ある程度入れ替えるものはパッケージ化していたが、仮眠場所を急遽変えたため、色々と考えること、やることが増えてしまった。しかも寝不足で頭が働いていないので効率が悪い。
ドロップバックの入れ替えはパッケージ化、決めた仮眠場所は不測の事態にならない限り、変えないほうがいい。

トレーニング

これこそほぼ私的な感想ですが残しておきます。人によって感じ方が違うのでこちらもあくまで参考程度に。

〇時間内完走、という目標であればブルべをひたすら走ればOKだと思う(できれば400㎞以上多めがいい)
寒い、暑い、どしゃ降り、雪、強風、夜スタート、信号峠、山が多い、補給できる場が少ないなど、勝手に経験が蓄積するはず。DNSしなければ。
個人的に一番役に立ったのは摩周湖1000km。まあまあ登るPBPと似たようなコース。昼夜の寒暖差、信号もほぼない。途中食事できるところが限られる。気候がころころ変わるなどなどPBPに似たところが多数なので、おすすめです。遠いですが。。。。。

縦軸そろってませんが、気温の比較。8月~9月が似た感じ。

本州縦断1900㎞は制限時間がゆるく、ほぼ観光ライドと化した。1200㎞以上のRMはPBP練習には向かないかもしれません。
ただ、私は上記の最終日に初めてアキレス腱がやられ、最後の最後に大変な目にあったので1000㎞以上乗ると初めて出てくる問題もあるので余裕があれば。

〇今回はタイム狙いしていませんでしたが、3日目に80hr時間切れそうな雰囲気だったので欲が出て、ちょっと速めのトレインにも乗りました。
やはり、脚がないとついていけない、もたないので、FTP向上は長い目で実施していきます。

以上、次回、PBP2023実際の状況詳細と振返りに続く。ほぼ日記になるかもしれません。

観光で云ったコンコルド広場

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