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人生後半戦に効く一冊 『静かな働き方』

独断と偏見ですが、読んで面白かったオススメ本です。

・ワーキズムは米国的なものであるが、他の国でも起きている
・ワーキズムは特に特権階級の間で広まっているが、他のコミュニティでも見られる
・ワーキズムは比較的新しい現象で、祖父母の世代よりも僕たちの世代で一般的になっている

『静かな働き方』プロローグより

一昔前に、こんな栄養ドリンクのCMがありました。
「24時間戦えますか🎵ビジネスマン ビジネスマン🎵
 ジャパニーズ ビジネスマン🎵」

働き方改革などで変化しつつあるものの、「働きすぎ」と言われた日本の労働環境や労働に対する意識のすべてが変化したわけではないと思います。
この本はサンフランシスコ在住の著者によって書かれ、アメリカを背景としていますが、私たち日本人にも刺さるものがあります。


一生懸命打ち込んできた「仕事」。
それが、その人のアイデンティティとなるのは当たり前のこと。

「仕事」そのものがアイデンティティになった理由を探求する著者。
9人の事例から、彼らの「仕事」との向き合い方と人生への影響について紐解き、著者の振り返りとともに私たちに問いかけてきます。

すべてのエネルギーを「仕事」に注ぎ込むと、「仕事をする自分」以外の「他の自分」の側面を育む余力がなくなる、と。

それほどに打ち込んだ「仕事」を失ったとき、人は「自分」が何者なのかを見失ってしまう。

「仕事」に人生のすべてを支配されるリスクに警鐘を鳴らし、そのバランスをとる事が大事であると、紹介事例から教えてくれます。

会社勤めを終えても、まだ長く働き続けることがスタンダードな時代になりつつあり。人生後半戦の「働き方」を模索する上で、複数のアイデンティを持つことが「生きる」ことを豊かにしてくれる、そんな視点をもつことができました。


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✨心に残ったフレーズ✨

仕事を軸に生活するのではなく、生活を軸に仕事ができるはずだ。

本文より引用

本の詳細

タイトル ‏ : ‎ 静かな働き方 「ほどよい」仕事でじぶん時間を取り戻す
著者 ‏ : ‎ シモーヌ・ストルゾフ (著)   、  大熊 希美 (翻訳)
出版社 ‏ : ‎ 日経BP 日本経済新聞出版 (2023/12/16)


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