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それぞれの正義〜自分との戦いに負けがち


「それぞれの正義」

これは、前回の話にも通じるところがあります。

人によって正義は違います。


前回のように、人に優しさを示すばかりが正義だと思い込んでいる人もいれば、自分の意見(正義)を通すことが正義だと思う人もいます。


人間関係においては、正義の主張のバランスが重要になりますが、各々の価値観により意見が食い違うことがあります。


例えば、
「学校を良くしよう!」という試みがあるとします。


ある2人の主張
A君:花壇を美しくしたら皆の心が穏やかになり、より良い学校になる。

Bさん:服装の乱れを正すよう促せば、より良い学校になる。

このように主張したとします。

どちらも、学校を良くしよう!という心掛け。

しかし、どちらに学校を良くする効果があるかは分かりません。


では、他の生徒の意見はというと、

花壇の手入れに賛成派
•花壇が美しくなれば学校が良くなるはず!
•花壇の手入れが好きだからしたい
•服装を言われたくないから

服装の乱れを正す方に賛成派
•服装の乱れがなくなれば学校が良くなるはず!
•服装がだらしない人が嫌い
•花壇の手入れがしたくないから

どちらの派閥にも、「したい」と「したくない」が発生します。

これは、人それぞれ都合の良いことが違うということです。

こんな些細な事1つで正義が変わってくるのです。

何より問題なのは“自分の都合で考える”エゴが潜んでいることにあります。

本来の目的は「学校を良くしよう!」です。

ですが、本来の目的を忘れて自分の都合の良い方を選択する。

目的のために必要なのは、
•花壇が美しくなれば学校が良くなるはず!
•服装の乱れがなくなれば学校が良くなるはず!
この2つです。


本来なら、この2つを主張して話を進めるべきですが、自分の都合の良い考えを持ち出した瞬間、エゴに変わります。

そして、そのうちエゴを正義と思い込みます。

自分のエゴで選択して、皆が各々で主張し始めるとどうでしょうか?

荒れ始めます。

これが、人間関係で起こりがちな対立や仲違いです。
元は皆が正義なのです。

しかし、エゴが混ざると本質を見失ってしまう。

どんなに賢くても、どんなにお偉い人でも、どんなに歳を重ねていても、自分の中にエゴは常に潜んでいます。

つまり、エゴとの戦いは、自分との戦い。

それが、“自分との戦い”という言葉の本当の意味です。


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