日本では「女性である」だけで価値がある

私は東京とニューヨークの2ヶ所で、
銀行の法人営業部で働いていた。

どちらも現地の銀行で働いた。
また、駐在や派遣といった形ではなく、
どちらも現地採用として働いた。

その経験から得た気づきが結構ある。

今日は、そのうちの1つ。
【日本では「女性であること」は得である】
このことについて書いていく。


日本での気付き:女子は可愛がられる・守られる

私は、女子校みたく、
大勢の女性のみの世界に、
長く身を置いた事がない。

学校は常に共学だったし、
大学時代は経済学部で。
数学受験で入ったから、
クラスの男女比は5:1とか。

就職は銀行の法人部門。
これまた、新卒の男女比は
ざっくり4:1ぐらい。

そして、
配属された法人営業部隊での
男女比は10:1とか?
もはや分からないレベル。

こんな感じで、
男性が多い環境に長くいて
分かったこと。
それは、、、


女性ってだけで、
可愛がられるし、
守ってもらえる!

ってこと。

私の経験を実例に説明していく。

<実例①:会社の飲み会>

女性ってだけで、
会社の飲み会では
“〇〇さん(私)、お酒注いでー!”
“女性に注がれるお酒は美味しい🤩🤩”
などと、言われる。

せっせと笑顔で注ぎつつ、
心の中では

私はキャバ嬢か!
給料出せ、コンニャロー!

と怒ってたりもしてた。

だけど、
1つ下の男性行員を見て
気付いた。

私は得してる。
女性だから得している。

彼は、見た目がなかなかに
オッサンで。お世辞にも
20数歳には見えなかった。

一方の私。
笑顔が可愛いと褒められることは
多いが、決して美人ではない。
華やかなタイプでもない。

ナンパされた経験はあるけど、
3人中2人は日本人でない。
残る1人は日本人だったけど、
気の弱そうな酔っ払いだった。

って、話を戻して。。。

その後輩が飲み会の席で、
上席や先輩行員に
ビールを注ごうとしても、
「男に注がれても嬉しくねー!」
「〇〇ちゃん(私)がいいー!」
と言われる始末。

正直、可哀想だった。
気を遣い、良かれと思って
注ごうとしてるのに。

「男」ってだけで断られる。
いや、単に断られるなら、
まだいいと思う。

「嬉しくない」とまで言われる。
さらには、追い討ちをかけるかのように
女性行員を「ちゃん付け」して
「注いで」とお願いする上席たち。

男性も大変だなって。
そんな風に思った。

といっても、当時の私は、
女であることに複雑な気持ちを
抱いていたのもあり。

私の方が、もっと大変だし、
私の方が、もっと可哀想だ!!!
と思ってたけどね。

これは別の機会に書こうと思う。

<実例②:異動検討のウラ話>

衝撃だったのが、異動周りだ。

別の営業部の側を通りかかった際のこと。
人事周りの雑談をしていたのか、


〇〇ちゃん(女性@愛知)は、
今動かしちゃダメ。
現地で付き合ってる人がいるから。
異動出したら、辞めると思うよ。


と聞こえてきた。

へー、そういうプライベート周りのことも
含めて人事周りを考えてるんだ!と、
地味に感動していた。

なにせ、異動OKな総合職として
入行したからね。

けど、これは【女性だから説】かもしれない。
そんな疑惑が私の中で、後々、出てきた。

というのも、
私が勤めていた銀行は、
東京以外の拠点は5ヶ所ほど。

約6年在籍してた間、
多くの若手行員に、
拠点を移す異動が出ていたが。
ほとんどが男性行員だった。

銀行っていう場所は、
入行時点から、ある程度、
【出世ルートが決まっている】
という説もある。

だから、推測の域を出ないけれど、
【女性だから】プライベート面も、
異動の辞令が出る前に考慮されてる、
つまりは守られている。

これは否定できない、と私は思ってる。

アメリカでの気付き:男とか女とか関係なし!

時は飛んで、その後、
私はアメリカで、
アメリカの銀行の、
法人営業部に就職。

メインの営業職は、
男性の方が多かったけど、
サポート営業と若手営業は
半々ぐらい。

見てきた映画やドラマからの
期待はあった。

そして、期待以上に
女性が多いことが嬉しかった。

そう、アメリカでは、
日本と違った文化があった。

男であろうと、
女であろうと関係ない。
いかに結果を出せるか。
それだけ。

なので、働く女性の妊娠・出産周り。
日本と比べると、女性にとっては非常にシビア。
男性にとっては、柔軟性がある。

このことを身をもって体感した。
こちらも、私の経験を実例に説明していこう。

<実例①:妊婦・出産直後の女性に優しくない>

アメリカでは、
出産に関わる長期休暇が短いことは、
薄ら把握していた。

だけど、細かいことは良く分かってなかった。
日本の制度ですら把握してなかったから。

というのも、アラサーでアメリカに渡り、
ハッキリと「結婚はしても子どもは要らない!」と言ったり、
40代であろうご夫婦がふたりで仲良しなのを見て、
夫とふたりで、仲良くあちこち旅行に行く
そんな生活、いいかも!!と思い始めたから。

そして、30歳を過ぎた頃、
「ブライダルチェック」というのを日本で受けてみた。

そして分かったのが、
私は妊娠しにくい身体だということ。

ショックだったけど、
夫とふたりの生活もいいかも〜と思ってたから。
さっくりとそっちに切り替えた。

そんな背景もあって、
妊娠が判明した時は、ひとりでパニック。
密かにひとりで中絶は可能なのか、などなど。
たくさん調べた。

まあ、調べた結果、
検査薬で陽性だったとしても、
様々なハードルがあることを知り。

妊娠することも、
無事に出産することも、
キセキなんだなって。

ということで、
身を任せることにしたんだけど。

妊婦生活より大変だったのが、
妊娠しながらの仕事だった!

まず、分かったのは、
アメリカでは妊娠したことを
出来る限り隠す人が結構いる、ということ。

その背景には、妊娠したことで、
責任のある仕事が回ってこなくなる、
つまりはクビになるリスクが高まる、
だから言わない。

うわー、やべーーー。
シビア過ぎる、、、とドン引いた。

さらには、産前休暇という制度がない。
もはや、ええええーーー???だった。
目が点になった。

そりゃあさ、内勤系の仕事なら、なんとかなると思うけどさ。
私みたく、外部とのやりとりが多い職種の場合、
どうすんの?!えええーーー???
生まれた後に、内外の関係者に、
「生まれました!今日から暫く居なくなりまーす!」とか言うの??

もはや意味不明すぎて。
職場の数少ない先輩ママに聞いてみたら、
「計画出産したよーー。むしろ、しないの??」と
逆にビックリされた始末・笑

さらにビックリだったのが、
有給の育児休暇は4ヶ月。
さらに2ヶ月伸ばせるけど、その間は無給。

つまりは、合計6ヶ月。
ちなみに、これだけ休めるのは、
ひじょーーーーに恵まれてるらしい。

その証拠に、ニューヨーク市の北部エリア、
ブロンクス・ハーレムエリアでは
生後2ヶ月から預かってくれる保育園があった。

産後2ヶ月、、、腰ガックガクだったけど??
体格の違いなのかしら??

病院も自然分娩で問題が無ければ2日後に退院で、
ビックリ仰天だったけど。

制度もビックリ仰天だった。。。

<実例②:男性の育児休暇>

さて、その育児休暇。
出産するママとしては、悪い意味でビックリ仰天だったけど。

さすが、アメリカ!育児休暇も男女平等な制度だった。
というのも、育児休暇は、女性だけでなく、男性も使える制度。

  あと、脱線するけど、出産だけでなく、
  里子を迎える際にも使える。
  ⚠︎ちなみに、全ての会社がそうなのかは不明。
   私と夫の職場はそうだった。

我が家は、日本から両親sが来るってことで、
出産直後ではなく、両親sたちの訪米が終わるタイミングで
夫に育児休暇を取ってもらい、
常に誰かしらのサポートがある状況を半年近く確保できた。

妊娠・初期の子育ては、母親がするもの!
という思い込みがあったことを気付かされた出来事だった。

確かに、妊娠・出産は女性がするものだけど、
子育ては初期も含め、誰もが出来ることなわけで。
そう考えると、男女関係なく、育児休暇は取れてしかるべき。

だけど、、、
やっぱり産前休暇。日本にはあるから、欲しかったな〜・笑

まとめ:どんな環境であれ、チャンスを掴もう

日本とアメリカの銀行で働いてみたことで、
私が感じた気づきのひとつ、
【日本では「女性であること」は得である】
を書きました。

何を持って「得」かっていう議論はあると思うけど。
「女性」という特長を活かすという意味では、
日本の方が活かしやすい環境なのではないかな??
振り返ってみると、そんな風に私は感じてる。

日本で働いてた当時、私は男女平等な環境を追い求めてた。
そして、男女平等な環境に身を置いてみたら、気付けた。

男女平等な環境も良し悪しがあって、見方次第なことに。

そして。
日本で働いてた時の私は、「女性だから」「男性だから」。
そんな風にジャッジする世界に、自分で自分を押し込めてたなって。

だから、アメリカに残れるチャンスを得た時。
そして、アメリカで働けるチャンスをえた時。
どちらのチャンスも掴みに行った当時の自分を褒めたいと思う。

そして、ポジティブ心理学やアドラー心理学に基づく魅力覚醒講座に
直感で飛び込んで良かったなって思う。

どの行動も、自分で掴みに行って無ければ、
狭い世界に自分を押し込めてたままだったと思うから。

新しい環境に飛び込むことは、
ワクワクすることでもあり、怖いことでもあるけれど。

現状維持では何も変わらない。

けど、行動を起こしてみたら、
変わるかもしれない。
変わらないかもしれないけど。

だけど、行動を起こさなきゃ
絶対に変わらない。

なら、変わるかもしれない可能性に
賭けてみた方が、お得じゃない??

そんな風に私は思う。


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