私は逃げました

ここで、何度か心が傷ついたとかしんどいことがあったとか書いてきました。
少しずつ心が復活してることが自覚できてるので、書いてみます。
全部ではないけど、むしろ少しですけど。

春から始めたパートは、これまでしたことのない業種でした。
家電量販店です。
そこは、細かくは省きますが、いわゆる新人を育てる環境ではなかったように思います。
それは1日目から気がついたことでした。
私は初日にして「辞めて欲しいのか?」と思ったものです。

しかし私とて全ての業種を知ってるわけでもないので、こういうところもあるのだろうと自分に言い聞かせて過ごしました。
基本的なレジは習いましたが、当然というのか私が鈍くさすぎたのか、基本的なことを身につけるだけでも自分が嫌になる程もたもたでした。
うん、こりゃ私が悪い。
最初は皆さんご親切で感動もしましたが。
そして慣れてきても、少し違うことがあると(商品によって対応が違うことやお客様の要望によって対応が変わるのは当たり前ですが)他のスタッフを呼んでお願いします。

というのも、普段レジにポツンと1人置かれてるからです。
慣れたらもっとたくさん覚えることがあるようです。
少し離れた契約のレジでは、単なる買い物だけでないあらゆるお客様に対応しているスタッフがいます。
そちらは2人とか3人とか。
時々雑談をしながら、テキパキとされてます。
忙しそうだから、用もないのに声もかけないし(まあ仕事中ですけどね)、用があっても声をかけるのはすごくタイミングに困りました。

そして私が声をかけるのは、ミスして助けてもらって謝る時。
お客様に尋ねられたことで分からなかった時。

それ以外、他の人と話すことはなかったです。
ひとりふたりは、声をかけてくれた人もいましたが、ほとんど顔を合わさないので。

そうして1ヶ月半も過ぎた頃、私はまたレジでミスをして助けてもらいました。
その最中に私が一言、少しでも良かれと思ってかけた一言が、どうにもダメだったらしいです。

お客様が帰られた後、言われました。
ー私、あなたのそういうところがとても嫌です。
他の皆さんもそう思ってますー

かなりの口調で。
もっとたくさんの言葉で。
コミュニケーションのひとつも取ってなくて、お互いの人となりを何も知らない人から。

最初のうちは、こんなに怒らせてしまって本当にごめんなさい、という思いで思いで聞いておりました。

が、後半の言葉。
ー他のみなさんもそう思ってますー
を聞いて、これは少し違うんじゃない?と思いました。

正直、もう辞めることを決めてました。
これ以上、迷惑をかけ続けることや謝り続けることが苦痛でしかなく、我慢してまで続けることではないと思ったからです。

が、その人のその言葉を聞いて、恐ろしくなりました。
こんな人とやっていけない。

あの言葉は、使ったら人を追い詰める、最後には心を孤独で殺すほどの言葉です。
誰かを糾弾する時に使う言葉ではない、卑怯な言い方です。
私は大嫌いです。

だから、私は逃げました。
早々に、辞めることを伝えて。
たったそれだけのことでと思う人もいるでしょう。
そんな社会です。
そして子供が、時には大人だって、その言葉で人を追い詰め、心を殺し、言われた方は追い詰められ心を殺されるのです。

逃げたらいい。
子供はその知恵を持ってないかもしれないけど、私はいい歳のおお大人ですから、さっさと逃げました。
そこに至るまでに、私にしてはなかなかないぐらいメンタルやられてましたが、やっと方向転換できたのです。

それでも、本当になかなかないぐらい心折れてましたが、辞めた後、夫がほっとして言ってくれました。
「毎日暗い顔で帰ってきてた」から良かったと。

そんなわけで、辞めることが叶わない状況だとしても、逃げる道を選ぼう。
死んでしまう前に。
私は逃げました。
知ってるから。

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