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シロツメクサの丘 遊ぶ天使たち

雨上がりに公園の中の小さな丘に登った。

前に来た時はちょうど、丘を覆う伸び放題の雑草を管理の人たちが草刈り機で丸坊主にしていた。

すっきりして広くなった公園の丘にはハトやスズメなど、多くの小鳥が来て餌を探していた。

草刈りの時の濃厚な草の匂いがなぜか懐かしい子供時代の夏を思い出させてくれた。

あれからしばらくたった今、丘は一面シロツメクサで白く覆われている。

雨上がりのせいか、とても瑞々しく、白い花が元気に見える。

広場には小さな子供たちが来ていて、夢中になって遊んでいた。

女の子たちはシロツメクサで冠や首飾りを編んで着けていたし男の子たちは草まみれではしゃいでいる。

なぜか大人たちは見えない。

雲間から日が射し込んで丘を照らす。

雲の流れが速い。

聞こえるのは子供達のはしゃぎ声だけ。

明るさを増す光の中でシロツメクサの髪飾りやネックレスを付けた子供たちと、多くの小さな白い蝶が飛び回っている。

のどかで優しい光に満ちた世界。

あ、この風景は天国なんじゃないか。

ちびっ子たちは天使に見えた。

こんな感じなら天国もいいな。

午後のひと時に見た小さな奇跡。


絵 マシュー・カサイ「シロツメクサの丘」水彩・ペン

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