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ため息貯金(140字小説)

ため息貯金が人気だ。働きはじめた頃は誰でも、ため息貯金のことなんか考えもしない。毎朝日の光を浴び、空を見上げて深呼吸をし、希望と活力に満ちた日々を過ごす。いつからか人は皆、視線は常に下向きになり、吐く息は重く、ため息貯金をはじめるようになる。今夜もあちこちでため息がたまっていく。


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