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レール(140字小説)

家の前からレールが三本伸びている 。一本は僕のレールで、一本は妻のレール、そしてもう一本は生まれたばかりの息子のレールだ。息子のレールはまだほんの数メートル、ピカピカだ。僕はつい息子のレールに手を伸ばす。妻が隣で僕の手を止める。そうだ。自分のレールは自分で作る方がきっと楽しいのだ。

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