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「製造業」×「営業職」における情報共有・場数の大切さ

お疲れ様です。こたろうです。

皆様いかがお過ごしでしょうか?日々の営業活動で最近ある気づきがありましたので、このnoteへ書き起こそうを思いました。その気づきとは何か。すばりタイトルにもある通り「情報共有と場数の大切さ」です。

①経緯

私は新卒から約8年間に渡って製造業向け、特にその根幹であるものづくり現場の最前線で働かれている方々へ営業活動をしています。現在扱っている商材はAGV・RFIDといった、「生産性・歩留まり・省人化・自動化・工程可視化」等を相対的にどう向上させるか、若しくは具現化するか、そのためのカイゼンツールを販売しています。

とある新規のお客様(自動車部品製造・資本金1億円・従業員500名程)へ工業用カメラ1台を販売することが出来ました。そのお客様では1台だけでなく、複数台同じ工業用カメラを用いて他の製造ラインでも導入検討をされています。つまり、リピートになる可能性が高いお客様です。そして、1台購入して頂いた数日後にこのような問合せが私宛に来ました。

Q.「このカメラを3台同時で使用することは出来ないか」

そして、この質問に対しての一般的な回答としては下記通りです。

A.「イーサネットを経由することで同時複数台の使用が出来ます」

しかし、お客様の環境下ではイーサネット経由での使用は極力避けたいとのことでした。通常であれば回答したその場で終わってしまうのですが、今後のリピート受注を見越して、別の方法で運用することが出来ないかと考えました。

そして翌日、上司の承認を得た後、所属する営業部内・商品担当区を含めて、お客様からの質問内容・リピート見込み確度・私が立てた仮説を情報共有をすることにしました。ある商品担当区のメンバーがこの情報を見て、非常に面白い案件ということで、商品の開発メンバーと合同で私の仮説を実証実験する運びとなりました。

現在は一部部門を除き、原則在宅勤務のため実証実験は遅れてしまいますが、この経緯をお客様へお伝えしたところ、大変喜んで頂けました。もしこの実証実験が成功したら、口頭ベースではあるものの、必ず3台購入すると約束してもらえました。

②仮説を立てる・場数を踏む

手前味噌ではありますが、今回の案件に関して言えば非常にスムーズに事を進められたと考えています。それは何故か。仮説を立てることが出来たからです。そして、その内容が第三者から見ても十分に納得し、行動を起こさせたからだと思います。もし仮に、仮説を立てずそのまま、質問内容・リピート見込み確度だけを情報共有しても、誰も気にも留めてもらえらない、見て見ぬふりをされたかもしれません。また受け取る側に選択肢がないため、「考えてもらう」という余計な力を使わせてしまうので、いい印象を与えることが出来ません。

仮説を立てられた理由も、場数を踏んできたからだと思います。生産財(B to B)を扱う営業はコンサルや金融と違ってカタチがあるものであるものの、我々の私生活では普段目にすることはまずなく、そして普段の生活から使用することない難解な専門用語(ググっても回答が直ぐ出てくるとは限らない!会社・人によって用語の解釈が違う!)が多く、高い専門性を求められます。お客様の使用用途も様々で、場面場面に合わせたソリューション提案が必要です。時にはお客様の要望に沿ったカスタマイズを行うため、社内の技術メンバーとの綿密なmtgもします。

お客様によって運用方法が違い、そして既存のスペックだけでなくお客様の要望に応えれるような幅広い提案を行う必要があるので、私は生産財(B to B)を扱う営業は非常に難しいと思います。他方、机上の空論でない各方面(お客様・社内)からのものづくり現場の「生の声」を集めることが出来るため、やればやるほど多くの知識を身につけることが出来ます。そして新しい技術・運用方法が次から次へと生まれるので、終わりは決してなく日々の成長と勉強が必要です。

わたしも初めての営業の際、基本となる商品知識は把握したうえでお客様のところへ訪問しましたが、運用方法やカタログには書かれていないスペック等を問われた時はどうしても最適な回答が出来ませんでした。頂いた宿題を持ち帰り(必ずその場で宿題内容を理解すること!)、調べて後日回答することを繰り返し続けていました。しかし、ある時を境に、お客様の会社規模・クライアント・対象物・担当部門といった情報を抑えると、一定の傾向が分かり、頂いた質問に対してその場で回答出来るものが多くなってきました。

その場で回答が出来なかった質問に対しても、過去に私が対応したお客様の事例をもとに、調べて適切な回答を行えるようになりました。そして私はこの仮説を立てることが出来、改めて場数を踏む大切さを身に沁みました。当たり前の話になりますが場数を踏めば踏むほど、知識だけでなく説明が難しい商材に対しても、数ある最適な方法でお客様へアプローチ出来るので、必然的に受注率が上がりました。

ちなみにですが、私が所属する事業部内で共有情報を行う際、サイボウスからリリースされている「kintone」というクラウドサービスを使用しています。「kintone」を使用することによって、顧客・案件管理を事業部内のメンバーなら誰でも管理・閲覧・コメントすることが出来、他のクラウドサービスと比較して低価格で導入出来ます。こういった業務プロセスの可視化ツールは「Slack・Chatwork・zoho」等、たくさんあります。こういったツールを導入する企業も増えていくのでしょうね。

③営業マンの熱意

営業マンの「情報共有」「場数を踏む」といった行動はどこから生まれてくるかというと、私はお客様が抱えている課題を何とかして解決したいという熱い想いからだと思います。そして、新しい製品・技術が生まれるきっかけは、常に営業マンの熱い想いに感化してもらえた上司含め、営業外の各部署のメンバーが動いたからこそです。社外への営業活動だけが営業マンの仕事でないです。特にカスタマイズを必要とする際、メーカーであれば、社内のメンバーを動かすのも相当のエネルギー・責任・時間が必要となってきます。

AIをはじめとしたテクノロジーの発展に伴い、営業職は不要になっていくという記事を最近よく目にします。現にこの20年の間、約100万人の営業マンが消滅したという客観的なデータがあるのも事実であり、労働人口の減少と比例して今後もよりこの流れは当面続くでしょう。しかし、営業職が完全に消滅することはなく、下記3パターンの営業マンが今後より重宝されると言われています。

・自社のことだけでなく業界内の動向や競合他社について等、インターネットだけでは探せない有益且つ、幅広い専門的な情報を深く知っている。
・第三者的目線から冷静に分析することが出来、お客様が気づいていない潜在的な課題を見つけ、ソリューション提案を行える。
・セールステックを使いこなし、効果的な営業を行うことが出来る。

営業は今までも、そしてこれからも手法や形態を変えていきながら残っていきます。そして人は、どれだけ有益な情報だけを目の前に並べられても「買いたい」「あの人を助けたい」といったアクションをなかなか起こせないと思います。最終的に人を動かすのは「有益な情報+熱い想い」であり、どの時代でも変わらない普遍的なものです。

④終わりに

営業マンであれば、必ず月単位・期単位でのノルマを個人・チームで抱えています。目先のノルマを追うことに必死になり「物売り」のような営業スタイルをとってしまう場面が多くあると思います。しかし「何のために営業をやっているのか?」という視点を大切にしないと、本質=「お客様のお役に立ちたい」を見失ってしまいます。本質を保つことで行動できる範囲は広がります。わたしはこの本質をこれからも大切にして、日々営業活動を頑張っていきたいと思います。

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