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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~679


天気だって、晴れの日もあれば、雨の日もある。人の心だって、いつも晴れ晴れとしている訳ではない。私のように、ほとんど毎日雨が続いている人もいるのかもしれない。

それでも時間は繋がっていて、途切れることなく流れている。そんな中で何とか自分を保つ術を身に付けなければ、いつか心が折れてしまう。

コーヒーをゆっくりと一口飲んだ。

あぁ、おいしい。

そう、今の私にはおいしさを感じる感覚があった。

摂食障害の症状が酷かった時には、おいしさも何もなかった。

抑えきれない食欲を持て余し、何かに憑りつかれたように食べ物という食べ物を次から次へと詰め込んでいた。

甘いもの、脂っこいものが食べたいという感覚はあったけれど、味を感じることが出来るのは初めの一口か二口だけで、あとはただひたすら口に入れて、咀嚼して、飲み込んで、そして吐き出すだけだった。

ひとしきりその儀式が終わると、強烈な後悔と罪悪感に襲われた。

「私、何やってるんだろう……」その言葉が頭から離れなかった。


今日もありがとうございます。

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