摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~689
……そう、結局のところ私自身は何もなくても、誰との予定もなくてもそんなに気にならなかった。ただ、何もないことを気にする人たちがいるのではないか、ということが気になって、そしてそういう人たちを気にする自分が気になるのだった。
周りのこととか、人のこととか、他人にどう思われているかとか、そんなことは気にしなければいいだけの話なのかもしれない。
そんなことばかり気にして、そんなことに追われていたら疲れてしまう。
何も気にせず、無邪気に過ごしていた頃が懐かしかった。
電車の窓から外を眺めた。今朝起きた頃よりは、随分日が差してきた。見慣れた街並みが次々と流れていく。
私は一体どこに向かっているのだろう。
この先どこに辿り着くのだろう。
もしかしたらどこにも向かっていないのかもしれない。
もしかしたらどこにも辿り着かないのかもしれない。
それならそれでいい。
そのままだっていい。
それが私なのだから。
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