ローフードのメリット1 酵素によって消化が助けられる。
生きた植物には食物酵素が含まれています。
酵素は大まかに、植物が持つ食物酵素と、人体で作られる消化酵素・代謝酵素の3種類に分けられます。
それぞれの酵素にはそれぞれ役割があるため、なり替わることはできません。
食物酵素は、生の野菜や果物、そして発酵食品に多く含まれており、消化を助けてくれるので、人の消化器官に存在する消化酵素の負担を軽減してくれるとされています。
例えば大根には消化を助けるジアスターゼやアミラーゼという酵素が含まれていますので、お肉や魚の付け合わせに大根おろしが添えられているのはこのためです。
しかし【48度以上の温度で食品を加熱することで、生の食品に含まれる酵素が分解および破壊されてしまう】と言われています。
消化が容易。
【食品は加工されればされるほど、消化しにくくなります】。
多くのローフードは食品を切り分けただけ、すり潰しただけ、など、未調理もしくは簡単な行程で調理されていますので、消化による分解が容易です。
逆に、ソーセージなどの加工食品は様々な行程と様々な食品や薬品が複雑に組み合わさっているため、分解するのに時間がかかると言われています。
このため、一回の食事毎に、食べ合わせにも気を付けた方が良いです。
また生の動物性食品と比べると、ほとんどの【植物性食品は消化しやすい】のが特徴です。
各食品が、胃から小腸に達するまでのだいたいの時間を下記に示します。
ジュース(生の果物を絞ったもの) 15~20分(スムージーも同じくらい)
果物 メロン類 15~25分
バナナ 40~50分
野菜 水分の多いもの 15~20分
青菜 40分
かぼちゃ・さつまいも 60分
豆・穀類 1~2時間
ナッツ・種子 2~3時間
動物性たんぱく 卵 45分~
魚 30~60分~
鶏肉 2時間~
牛肉 3~4時間~
豚肉 5時間~
牛乳 2時間~
ヨーグルト 1~1.5時間~
ローフードにおいて、「消化に良いこと」と「酵素」は大きなキーワードになっています。
なぜなら、【食物を消化することは、人間の生活行動の中では最も体力を消耗すること】の一つだからです。
食物が口腔内・胃に入ってきてから十二指腸を経て細かく分解され、必要な栄養素が小腸から毛細血管内に取り込まれて、肝臓を通過して代謝されます。
一説には、一回の食事のこの一連の作業には、フルマラソンを走るのと同じだけのエネルギーが必要だと言われています。
食後の胃腸はフル稼働で食物を消化して、吸収して、代謝しようとするため、大量のエネルギーとビタミンやミネラル、そして酸素が必要となります。
栄養素や酸素は血液によって消化器官に運ばれるため、食後は消化器官に血液が集中します。
食後に怠くなったり眠くなったりするのは、一時的な脳の血液(酸素)不足や、消化による体力の消耗が原因なのだそうです。
消化に時間がかかればかかるほど、これらの症状は持続したりより重たくなったりします。
また、【人体に存在する酵素には、消化酵素と代謝酵素があります】。
消化酵素によって細かく分解された栄養素や不必要な物質が、代謝酵素によって代謝され必要な物質へと作り変えられたり、無毒化されたりして、細胞の入れ替えや修復に使われます。
日々の体のメンテナンスには代謝酵素がなくてはならない存在ですが、【消化に時間がかかり体力が消耗することで、代謝が不十分となり】、体調不良や様々な疾患の要因が発生したりします。
宴会などで夜遅くまで大量に飲食をした日の翌朝は、胃が重かったり体がだるかったり、疲れが取れない感じがすると思います。
それは消化器官が一晩中働き続けていたからで、本来寝ている間に行われるはずの体のメンテナンス(代謝)が十分に行われなかったからです。
このため、いかに消化しやすく、酵素の消費を抑えられるかが、食品選びのカギとなってくるのです。
代謝が円滑に行われているということは、新陳代謝が活発であり、若々しい体を保つことに結びつきます。
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