本が好き
おいでませ。玻璃です。
私は小さい頃から本が好きだ。
幼少の頃の絵本好きから始まって、小学生低学年の頃は、友達とよく市立図書館に行っていた。
図書館では、本も読んでいたが、夢中になっていたのは紙芝居だ。
子供専用のお部屋にある紙芝居コーナーが大好きで、カラフルで大きなソファーに座って友達と順番に読み合いっこをしていた。
それぞれが感情を込めて紙芝居を読み合う。
内容によってサッとめくったり、ゆっくりとめくったり、半分だけめくったりと意外と技が必要だ。
4年生くらいから学校の図書室をよく利用していた。
この頃、特にお気に入りだったのが『伝記シリーズ』だ。
偉人がどのように偉人への道のりを歩んで来たのか、とても興味があった。
本を借りて帰った日はランドセルをポイっと置くと、すぐに本を広げる。
制服を着替えもせずにそのまま寝転んだり、冬はコタツに潜り込んでひたすら文字を追いかける。
仕事を終えた母が帰ってくると
「玻璃ちゃん、ただいま。」
「おかえり~。」
本から目を離すことなく間延びした返事を返す。
「また本読みよるん?オヤツ買ってきたけどいらんみたいね。」
「え?オヤツ!?なになに??」
潜り込んでいたコタツから飛び出して、キッチンで買い物袋から食料を取り出している母に向かって飛んでいく。
「また~制服のまま着替えんとコタツに潜っとったね。」
大きめのプリーツの折り目がなくなって、ぐちゃぐちゃになってしまったスカートが全てを物語っている。
舞姉さんが大阪に旅立ってからひとり部屋デビューをした。この私だけの部屋で学習机に向かって、ひたすら読書をするのも至福の時間だった。
冬だと暗くなるのが早い。
暗い部屋の中、学習机に付いているデスクライトだけをつけてひたすら文字を追う。
「玻璃ちゃん?おらんの?」
帰って来た母の心配そうな声が聞こえる。
ガラッと部屋に入って来た母は
「また電気つけんで本読みよる!」
困ったもんだと眉根を寄せて
「本が好きなのはええけど、宿題したん?」
宿題なんてしているわけがない。
私は昔から好きなものが見つかると競馬のお馬さんのように前だけ見て走ってしまう。
本好きは学生時代も大人になってからも続いていた。
電車に乗ると本に夢中になりよく乗り過ごしてしまっていた。
そして本を読む時には国語辞典もセットで読む事が多かった。
今のようにわからない言葉はネットですぐに探せなかったので、辞書を引きつつ読むのが楽しかった。
それはテレビを観る時も同じだ、
わからない言葉があるとすぐに辞書を引く。
なんでも知りたい事があるとわかるまで調べたりするのは今も同じ。
母が困るくらい本が大好きだった私。
そのおかげでこうして自分史を書いている。
まだまだ稚拙な文章だがどうかこれからも私の思い出話にお付き合い願いたい。
ではまたお会いしましょう。
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