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DNA〜私の持病〜①

おいでませ。玻璃です。

これから私の人生を語る上で、もう一つの持病について触れておこうと思う。

時は昭和から平成に移る。
私には息子と娘が一人ずついる。
娘は小さい頃からバレエやジャズダンスを習っていたが、レッスンのたびに足の痛みを訴えるようになった。

「お母さん、足の先が痛い。手の先も痛い。ジンジンする。」

と言って泣く。

「お母さんも子供の時に運動すると痛かったんだよね。ばばも子供の時に痛かったけど、大人になって痛くなくなったって。」

私も小さい頃から手足の痛みには泣かされていた。
何もしてない時は大丈夫だが、運動をしたり、寒い中歩いたり、熱めのお風呂に入ると手の先と足の先に針千本束ねてガーッと刺しまくったような痛みが襲ってくる。
風邪を引いて熱を出したときなどは、どんな風邪症状よりも手足の痛みの方が辛かったし、大人になってダンスのレッスンをしても娘と同じように痛くて踊りに集中できなくなることもあった。
私の痛みは大体30代に入った頃まで続いて消えた。

娘も動かなければ痛みは出ないので、なんとかやり過ごしていたが、中学2年生の頃あまりに娘が痛がるので、近くの大学病院の小児科で検査をしてもらった。
ありとあらゆる検査を時間をかけて行ったが異常なし。
痛み止めをくれたが効き目なし。どうしたものかと半ば諦めていた。

そんな時、娘はコンタクト処方、私は花粉症の目薬をもらいに二人一緒に駅前の眼科クリニックに行った。
二人の診察が終わった後、先生に私だけ呼び出され、

「お母さん、今までファブリー病と言われたことはないですか?お二人ともファブリー病特有の角膜混濁が認められますね。ファブリー病は遺伝の病気なのでお二人とも症状が出ているということは可能性が高いと思われます。」

その先生はたまたま学会でファブリー病について聞いて来たばかりだったという。
帰ってネットで調べたところ、ファブリー病の特徴として先生の言っていた角膜混濁、そして子供の頃手足の疼痛があるとはっきり書いてある。
(ファブリー病の説明は一番下)

衝撃だった。

「これじゃん!これが答えじゃん!!」

私は早速ネットの記事をプリントアウトして先日行った大学病院に持って行った。
その日の担当の医師は全く聞いたことがない病気だというような顔で、

「ん~こんな珍しい病気はそうそうないと思うんですけどね。」

と、怪訝な表情だ。

「一旦、資料をお預かりします。」と言って次の予約を入れた。

次の診療は別の先生で少し偉い先生が出てきた。

「酵素活性の測定検査と遺伝子検査をしましょう。検査ができる病院が少ないので今回は九州の病院に検体を送りますね。」

結果が来るまでだいたい2週間くらいかかったと思う。
いてもたってもいられない気持ちで待って、検査結果を聞きに行った。

「やはりお二人ともファブリー病だと考えられます。娘さんは小児科で診させてもらいます。検査もいろいろやって行きたいですし。あ、お母さんは内科かな。うん、内科にでも行って診てもらってくださいね。」

は!?この人、小児科医として珍しい病気の研究と発表をただやりたいだけじゃない?
私が調べたら大人の方が内臓とか心臓や脳に重大な症状が出る場合があって、治療を急ぐのは私の方なのに。

私はこの先生に任せておくことはできない!と心の中で叫んだ。
そして次の行動に出たのだった。

続きは次回。
ではまたお会いしましょう。

ファブリー病詳細はこちら⬇️

ファブリー病について|- 患者さん・一般の方向けファブリー病情報サイト- 武田薬品工業株式会社 (takeda.co.jp)


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