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伊豆市のイズシカ問屋(食肉加工センター)を見学してきた。


こんばんは。

ずっと読む専門でしたがいつか書いてみたいなと思いつつ、ついに書きはじめます。

内容は、ドドン!

伊豆市のイズシカ問屋(シカ、イノシシの食肉加工センター)!

獣害被害に悩む伊豆市が作った施設です。市内の猟友会に属している、もしくは市民からの鹿と猪の買取を行い製品化しています。

先日視察させていただき、とっても興味深かったので視察レポですね。まとめです。

視察に関する情報は、伊豆市のホームページご覧ください〜。

私は以前から害獣と呼ばれる動物と人間の関わりに興味があり、仕事のご縁で今回視察をさせていただきました。

最近開通したばかりの修善寺道路月ヶ瀬インターを降りずんずんと山の方へと進み伊豆の有名観光スポット極楽園を通り過ぎた先に、イズシカ問屋はあります。道沿いに小さな看板が出ている…けど。本当にここであってるかなとドキドキしながら下っていくとそれらしい建物が…。

申込手続きを事前に済ませていたので、農林水産課の担当者さん(さわやかなお兄さん)に案内していただきました。

事前にお話をした際に、動物が朝搬入されるため10時に来るのがおススメと聞き10時に。

私がうかがったのは4月の末、GWの直前。伊豆市の猟師さんたちはほとんどが農家の傍ら、自分の農地を守るために鉄砲や罠で猟を行っているためGW前のこの時期、伊豆市では田植えの用意で忙しく大体この頃は搬入が少ないそうな…。

この日はイノシシ一頭!ギリギリ!よかった!作業が見えるっ!!

鹿の解体が見れないのは残念ですが、割合的に鹿:猪 10:1の割合で搬入されるためラッキーとも言える。

捕獲された個体は、その場で血抜きをしてから搬入されます。そしてこの処理場で個体検査。

伊豆市では疥癬(かいせん)というダニの一種の皮膚病も蔓延しているのを私自身市内の野生動物を見て感じていましたが、聞いてみるとやはりそういった個体も割といるそう、ですがこの処理場では健康でない個体は受け入れない決まりだそうです。
また、頭以外に砲弾を受けているもの、腫瘍があるもの、異常に痩せている(病的な原因の予想される)個体等は全て受け入れないとのこと。あやしきものは処理場に入れない。徹底しているそうです。

個体検査が終わった後は洗浄し頭等を落とし、剥皮の作業に入ります。

私はこの剥皮、皮を剥ぐところから見学させていただきました。
四月に入庁したという若い方が熟練の職人さんに指導を受けながら作業されていました。

この作業、イノシシの場合は皮と身の間の脂が大切なので手作業で剥皮を行い時間がかかります。この50キロの個体で約2時間程かかるそうです。
剥皮後は電解水(強アルカリ水と強酸性水)を使用し洗浄、殺菌している。

シカの場合は電動ウィンチに吊るしてピーっと剥くそうです…むむむ、それも拝見したかった。

この時、くくり罠などにかかった個体の脚は鬱血しているためこの部分は動物園の動物用のエサに使用。人間用の製品には味がよくないので使えないけれど動物は血に含まれる栄養がとれて良い。東京の某動物園にもおろしているそうです。

そして皮を剥いだお肉は熟成庫にて熟成されます。

骨がついた状態で冷蔵庫で7日〜10日熟成することで、アミノ酸などが肉に染み込み余分な水分をとばす。

この熟成期間は他の処理場に比べても長い。これもこだわりなんですね。かなり表面がドライな感じになっているのがわかる。

そして、この後、骨からお肉を部位ごとに分けていく作業…とっても興味深いところなんですが、、、担当者さんがおやすみで作業されていませんでした(泣)

それも、伊豆市の食肉加工センターは、年間で1000頭もの個体を解体しているにもかかわらず、この精肉作業を担っているのはなんと1人の男性!お肉屋さんで働いていたスペシャリストさんをスカウトしてお任せしているそうです。

(画像・イズシカ屋https://www.izushika.com)

イズシカ問屋のお肉はスジもなく本当に綺麗な赤身のお肉が真空になって販売されていますが、この美しいお仕事の秘密はこの男性にあったとは!と驚きました。そして今現在若手の育成も行なっているそうです。

…じつに、見たかった…。残念。

そして綺麗に部位ごとに別れたお肉が真空パックにされ、瞬間液体凍結されます。この瞬間液体凍結のおかげで解凍後のドリップも軽減されているとのこと。

ちなみにこの時にトリミングした筋などの端肉はペットフードに使われているそうです。鹿肉は今ペットフードでもすごく好まれていますもんね〜。人間用より需要がありそう、、

その後、金属探知機による残弾などのチェックを行い冷凍保存され、伊豆市の販売店さんを通じて私たちの元に美味しい鹿肉として届きます。

そして、人間用お肉にもペットフード用にもならなかった部分は微生物に分解してもらうコンポストに入れて攪拌しながら処理し最終的には水とガスだけになるそうです。…すごい!

この設備はにおいがすごかった。

毛皮や角は伊豆市の地域おこし協力隊の方が製品化しているのそうです。

ですが毛皮の需要と供給のバランスが合っていないのと、なめすのが手間で外注も高くつくそうであまり利用できていないそうです、利用できないものはコンポストで処理されています。

イズシカ問屋こと伊豆市の食肉加工センターは、行政が行なっている食肉処理場も珍しかった8年ほど前に出来ました。

とてもシンプルでスマートな建物の造り。

個体検査→搬入→剥皮→熟成→食肉加工→真空→瞬間冷凍→製品検査→保管とこの作業の流れ通りに建物が出来ていました。中も無駄がなく清潔に保たれている印象を受けました。

担当者さんも言っていましたが、この食肉処理場の黒字化は難しい。施設、設備の費用、人件費、猟師さんへの支払うお金などなど…。

けれどこの施設の設置目的は金銭の利益を生み出すためではなく、動物による農作物の被害や山林保護、ロードキルやロードキルによる二次災害等を減らし、市民の安全快適な暮らしを守るためのものだと。

以前は伊豆市内でも毎年約2000頭以上の有害鳥獣を捕獲していたがその多くが山に埋められていたそうな、、、命ある動物を最大限に有効活用するための施設、さらには市の新たな特産品とし盛り上げ、猟師さんが減る中での捕獲意欲の増進につなげていく、そのための施設だと担当者さんは教えてくださいました。

ふぅ。視察レポはここまで。とりあえず忘れないうちに聞いたことをまとめました。

写真、私の職場で取り扱っている売れ筋のイズシカジャーキー。

このジャーキーはイズシカ問屋さんからお肉を買った業者さんが更に加工しているとわかったのでまたそちらも話を聞きに行かなくては…!

次回は私の考察というほどではないけど感想を、、鳥獣被害対策について…書けるかな。

#田舎 #伊豆 #シカ #イノシシ #ジビエ #害獣 #イズシカ



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きゃべつ

伊豆。26歳。アニマルトレーナーを経て、今は雇われ農家、キャンプ場管理人。ビールと映画と美味しいものが好き。

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コメント1件

すごいワクワクするレポ、アリが十匹でございます!年間1000を1人って凄まじい…!
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