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療育花育の記録 身近な暮らしの中から未来への「生きる力」を




「花育の基礎」講座や花育講師の試験が続いていて、思うことがあり、今日はおもいっきり主観オンリーのひとりごとを書いてみようと思いました。

オンラインでの試験面接を終えて


先進国の多くは21世紀に対応するため、約20年前に「教える」という概念を教室から追放しています。

「21世紀は答えのない時代」と経営コンサルタントの大前研一さんも何かでおっしゃっていて、その時、確かにそうだな、と感じたことを思い出します。


教育先進国デンマークの事例ですが、
多様性の時代、認め合える時代へと移行している昨今、

既にデンマークは、「ティーチャー(先生)」というのを辞め、「ファシリテーター」と呼んでいます。まとめ役、促進役という意味です。


大人向けの花育「フラワーメソッド®」では、開発当初より「講師」という肩書を辞めて「ガイド(導き見守る役)」としています。

教えるということはイコール答えを持っている、ということで、
教わる人はその答えを覚えることが自分の「軸」になってしまうため、

自ら考える力、自ら選択する力を削ぐことにもなり、
自分の未来を自らクリエイトし、創造できる「生きる力」があまり育まれないデメリットがあります。

戦後、学校で○×、正誤、点数、優劣、の中で育ってきたわたしの世代には、その感覚がどんどん不足してきていると思うのです。

今はなき世界的数学者の岡潔さんですら、「人に最も大切なものは情緒だ」とおっしゃていました。

これからの時代は覚えるだけならAIの方が得意ですので担ってくれるでしょう。
コンピューターにはできないことが出来うる人を育てることを、
世界の先進国はもう実践しているのです。

具体的には、感力、感性、たとえば喧々諤々と議論しながら他と進む力、そしてその主軸となるのは「共感力」です。
共感力とは、「自分と他は違うのだ」ということを深く認識している上で、他がどう感じているかを理解できる能力のこと。
同情、感情移入とは全く別のものです。


その生きる力を養うためには、自分の感覚「自分は今なにをどう感じているのか」を
自分で感じられていることが土台にしっかり根付いていなければ、出来えないことなのです。
その土台の上に、感じたことを表現できる、という2段階の仕組みです。


自然界や地球上の生物、そして宇宙としての地球。
それらと共生し多元社会を生き抜いていくためには、

まず、自分の「感覚を知る」、そして「感性を養う」、感じていることを「表現する」。
そんな普通のこと「自分で自分を育む」ことをしましょうね、と、
うちの教室でも花育でもフラワーメソッド®でも実践しています。


植物という別の世界観で生きる生きものから、私たち人間は自然界へつながるエコロジカルアプローチを体験し、
眠っている感覚が引き出され、自分のいのちを感じ、
生きている今を、有時に表現することで、
自分の存在そのものを知ります。

身近な暮らしの中から、未来への「生きる力」のバトンをいっしょにつなげていきましょう。

代替医療の世界第一人者であるアンドリューワイル博士も日本講演の際にお話していましたが、
近くの公園に行って、ぜひ植物に触れてみてください。

見るのではなく、触ることが大切です。


森直子

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2003年から一万人以上の方に花育をしました。現場でどんな風に、どうしたか、結果どうか等、遺さないまま頭の中にあり、書きのこして、いつか誰かの役にたったらいいな、と思い書き始めました。サポート励みになります。活動費として使わせていただきます。よろしくお願いいたします。