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老舗の寿司屋で占いの客単価について考える

 今日は地元のチューリップの名所「あけぼの山農業公園」に行ってきました。チューリップといえばオランダですが、17世紀のオランダでチューリップ・バブルが起こったことはよく知られています。当時オスマン帝国からもたらされたばかりのチューリップは希少価値があって人気が沸騰、球根1個が腕の良い職人の年収10年分以上になったと言われています。信じられないような話ですが、桜とはまた違う、チューリップの可愛らしさやビタミンカラーの輝きを見ていると、それもありなあんと思えてしまうから不思議です。

ランチでも客単価1万円を超える寿司店の常連客は富裕層

 さて、今日のお話は写真のチューリップと直接関係はありませんが、まったく無縁でもありません。最近、日本橋在住の親友がひいきにしている老舗のお寿司屋さん喜寿司のランチに行き、客単価について考えさせられました。

 この店で一番安いランチメニューは、にぎり5000円とちらし5000円です。それでも予約をしないと入れないことがあるそうです。緊急事態宣言があけた翌日、親友が予約してくれて、憧れの喜寿司に入りました。11時45分の開店と同時に3組6人が入り、あとから1人入って合計7人。注文の仕方を見ていても、会話の内容からしても、私たち2人以外はかなり頻繁に通っている常連さんだとわかります。

 私たちが注文したのは5000円のにぎりですが、他の年配のご夫婦2組は好きなネタを次々に注文していました。おまかせにぎりは一人12000円ですから、客単価は1万円を軽く超えているでしょう。後から入ってきた40代と見える男性はビールを飲みつつ、やはり好きなネタをオーダーしています。この老舗寿司店のランチの客単価は1万円を超えているのです。

開運館のお客様の多くは20分3300円の総合占いを選ばれる

 私が毎週金曜日に鑑定している柏モディ 開運館E&Eで一人のお客様の平均単価は3700円です。10分で2200円、20分で3300円、30分で5500円。大半のお客様は20分の総合鑑定を選ばれ、まれに難しい課題や複数の問題を抱えたお客様が延長されたり、30分を選ばれるので、その客単価になるのです。

 滅多におられませんが、1時間の鑑定なら税込で1万1千円です。お寿司を食べるのに30分しかかかりませんから、開運館E&Eの客単価は喜寿司に到底およびません。ですが、それが悪いかといえば、私にはそうとは思えないのです。

 喜寿司のお客さんはおそらく駐車場やアパートなど不労所得のある富裕層か事業をやっているような方たちで、1万円を庶民の千円くらいの感覚で使える人たちでしょう。ですが、一生懸命働いていても、手取りが20万にみたない人たちが日本には大勢います。資本主義というのは、お金があれば9割の悩みは解決しますが、ないとその逆で、様々な悩みに直面しなければなりません。開運館にもそういう方が足を運んで下さいます。

予算が少なくても占いを必要とする人が叩く門の内側にいたい

 例えば、先日いらしたシングルマザーの方は、10年以上前に違う商業施設にあったそうです。そしてたまたま柏モディで開運館の前を通りかかり、「前に見たときはもっと安かったのに・・・」と入ろうかどうしようか躊躇されていました。

 そこで「1100円から鑑定できますから、とにかくお入り下さい」とお声がけしました。料金表をお見せすると、またため息が・・・。千円は6分から7分の鑑定です。タロットの1枚引きか卜占くらいしか出来ない時間ですが、お悩みは相当深刻なようで、ご本人も「この時間では解決しない」と思われたようです。

 「今日は2千円しか出せないんです。2千円って10分ですよね」とおっしゃいます。「まあ、そうなんですけど、そんなに厳密にやってるわけでもないんですよ。タイマーで測ってるわけじゃありませんので。とにかく、そのご予算でやれるところまでやってみましょう」と私。

 お悩みを伺うと、やはり数秘術で鑑定した方が良いのです。お身内の方との関係性も見る必要がある。人生で出会うということはご縁があるわけで、占い師はご縁のある方の課題解決をするために目の前にいるわけです。もちろん、出血大サービスを一人のお客様だけにして、他のお客様には厳密に時間で請求していたら、不公平になって、クレームがきても仕方ありません。物事には限度というものがあります。一方で、せっかく足を運んで下さったお客様を不完全燃焼でお返ししては、プロとはいえません。なので、ゴムの伸び代くらいの超過なら、許されると思っています。

 結果としてそのお客様は「ありがとうございました。職場が近いので、また絶対に来ます!!」とおっしゃり、笑顔で帰って行かれました。いらした時はグレーの雲が頭のあたりに取り憑いているような雰囲気だったのですが、霧が晴れたようにオーラが明るくなって、持って生まれた美しいお顔に益々磨きがかかり、私まで嬉しくなってしまいました。

 私も人間ですから、そのお客様がお金持ちで、気持ちよく1万円払って下さることが出来れば、やはり嬉しいです。さらに言えば、自分が1時間2万円の客単価のブランド占い師ならば、毎日一人鑑定するだけで悠々自適に暮らせるわけで、それを想像するとうっとりします(笑。そして、そういうお客様にも満足できるようなメニューを用意し、鑑定していきたいとも思っています。

 ですが、予算は千円だけど、どうしても占って欲しい。2千円しかないけど、話を聞いて欲しいという方たちに門戸を開いているのが商業施設の占いブースなのです。その方たちが人生のターニングポイントを上手く乗り切って、収入が上がったり、家族を笑顔にすることが出来たら、日本はもっと明るい国になるに違いありません。その方たちにとっての千円、2千円は労働の対価であり、血の一滴なのです。それに報いる鑑定がいい加減で良いはずありません。

 「あんた、どこまでお人よしなのよ!!」と相棒の先生にはいつも怒られ、「もっとマネタイズすることを考えなくちゃなぁ」とも思っている私は、まだまだ占い師として未熟で、プロとは言えないのかもしれません。それでも、どんな立場にあるお客様の人生にも寄り添える占い師でありたいという想いは貫きたいし、変えるつもりはありません。

 千円からでも心を込めて占います。苦しい時はどうか門を叩いて下さいね!!

沢村偆日ホームページ http://numero-haruhi.jp
Twitter  @sHaruhi1


 


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