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書くことは、私を解放してくれる

文章を書くことが好きだ。
いや、正確に言うと文章を書かずにはいられない。
書くことは、私にとって数少ない自己表現の手段なのだ。
「自己表現」といっても、私は芸術家ではない。
自分の気持ちや考えを表現するのに、文章が最も適していると考えているだけだ。
これが他の人なら、絵だったり、音楽だったり、料理だったり、スポーツだったりする、というだけの話だ。
ストレス解消とは、少し違う。
私が最も得意なコミュニケーションは文章、というのが一番近い。

書くようになったきっかけ

元々は、小説家志望だった。
物心ついた頃には、物語を書き始めていた。

小2のクラス文集に「小説家になりたい」と書いていた。
中学時代は、文芸部がなかったために、相談室(スクールカウンセラーが常駐している部屋)の掲示板に小説を貼っていた。
高校に入って、やっと文芸部に入部できた。3年間、部活動で作った同人誌に小説を載せていた。
大学は芸術系で、文芸学専攻だった。文芸サークルを作って、同人誌を出していた。

大学を卒業しても、小説家になる夢は捨てなかった。
新卒就活時にリーマンショックにぶち当たり、就職に失敗しても、それは変わらなかった。
無職でも小説を書き続けた。

だが、30歳目前で気づいてしまった。
小説家に向いていないことに。

28歳の挫折

はっきり覚えていないが、小説を書くことに限界を感じたのは、28歳頃だったと思う。
現在は33歳なので、4年ほど前だ。
20代の半ばまでは、サークルに小説を載せていたから書けていた。
だが、本当はもっと前から限界を感じていた。
小説を書くのが苦しい。
産みの苦しみという、辛さの先に幸せが約束されているというようなものではない。
書いている途中はもちろん暗闇、書き上がっても暗闇の中にいるようだった。
例えるなら、埋め立てていない海の上に、頑丈な家を建てようとしているような苦しさがあった。
仲間からも「(小説の)文章がふわふわしている」と常に言われていた。
8000字、400字詰め原稿用紙換算で20枚の小説を書くのがやっとで、文学賞にはほとんど出せなかった。
文学賞のほとんどは、最低でも4万字、つまり400字詰め原稿用紙換算で100枚以上書くことを条件にしていた。
短編でも出せるもので、デビューにつながる文学賞は皆無だった。
小説家になりたいのに、文学賞に出せない。
そのジレンマは30歳過ぎまで続いた。

得意分野らしきものが見つかる

小説以外にも、ブログを書いていたこともあった。
だが、作ってはフェードアウトしを繰り返したため、1年続いたものはなかった。
noteもブログに含めると、今回で5つか6つ目だ。
ブログに小説を載せていたこともあったが、同人誌で掲載していたものよりも読まれず、モチベーションは下がる一方だった。
そんな折、4つ目か5つ目のブログに、とあるサービスを利用した感想を書いたことがあった。
記事には、感想だけでなく、サービスのサイトや初回利用までの流れもまとめて記述した。
数日後、Twitterのフォロワーさん数名から「まとまっていて分かりやすかった」とフィードバックをもらったのだ。
特に気合を入れて書いたわけではなく「紹介記事なら、AとBとCの項目があったほうがいいな」という具合に考え、大枠を作った上で、文章をはめ込んだだけである。
だが、世の中には文章を書くことが苦手な人もいる。
そんな人に「大枠を作って文章をはめ込む」などと説明してもちんぷんかんぷんで困らせるだけだろう。
逆に言えば、これは私の得意分野といってもいいのかもしれない。

仕事として文章を書く時間を増やしたい

今はまだ、文章で飯を食えてはいない。
ライターではなく、業界6年目の介護福祉士だ。
残念ながら、文章力を仕事で活かせる場面は、ほぼない。
だから、いずれ職種転換は必要だと思っている。
将来的には、何かを分かりやすく説明したり紹介する記事を書いたり、自分の意見を発信できるようになりたい。
初心者が見てもすぐ分かるようなマニュアルも作ってみたいと思う。
それなら、職種転換は必要ないのでは、と思われるかもしれないが、私自身、現場の仕事に疲れてしまっているのも理由のひとつである。
管理職の道も考えたが、なるまでのハードルが高すぎて諦めた。
現場から一歩引いた立場で、業界を支える側に回りたい。
転職支援の会社はどうかな、と漠然と考えているが、まだ特に話は進めていない。
職務経歴がぐちゃぐちゃなのがあって、キャリア支援に興味があるのだが、介護系の人材会社をその足がかりにするのはありかもしれないと考えたのだ。
ただ、今はコロナの影響で転職市場が混乱しているので、保留中だ。

答えはいずれ文章が教えてくれる(かも)

こういう時「とにかく早く動け」と急かしてくる輩が嫌いだ。
昔はそれに従って即行動してきたけれど、8割方、良い結果につながらなかった。
どうも「数うちゃ当たる戦法」は、私とはすこぶる相性が悪いようだ。
撃たなければ当たらないのは確かだが、的と違う方向をいくら撃っても、永遠に当たりはしない。
「弾を撃つなら的の方向を見定めてから」という戦略のほうが、私にはしっくりくる。
2年前に離婚してから、急な一人暮らし、借金、転職、休職、フルタイムで働きながらのプログラミング学習と、休む間もなく色々なことにチャレンジしてきた。
というと聞こえはいいが、実際は生活を立て直すために、手当たり次第手を出しただけである。
そんな恨み言を言うことすら疲れてきたので、近いうちにまとまった休みを取ろうと思っている。
まったり休みながらnoteを続けた先に、答えらしきものが見えてくることを、ほんのちょっぴり期待している。

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